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民事再生手続が開始した時点で自動車につき所有者としての登録を受けていないときに，所有権留保を別除権として行使することの可否

最高裁判所第２小法廷判決平成２２年６月４日
自動車引渡請求事件
『平成２２年重要判例解説』民事訴訟法９事件
【判示事項】 自動車の売買代金の立替払をした者が，販売会社に留保されていた自動車の所有権の移転を受けたが，購入者に係る再生手続が開始した時点で上記自動車につき所有者としての登録を受けていないときに，留保した所有権を別除権として行使することの可否
【判決要旨】 自動車の購入者から委託されて販売会社に売買代金の立替払をした者が，購入者及び販売会社との間で，販売会社に留保されている自動車の所有権につき，これが，上記立替払により自己に移転し，購入者が立替金及び手数料の支払債務を完済するまで留保される旨の合意をしていた場合に，購入者に係る再生手続が開始した時点で上記自動車につき上記立替払をした者を所有者とする登録がされていない限り，販売会社を所有者とする登録がされていても，上記立替払をした者が上記の合意に基づき留保した所有権を別除権として行使することは許されない。
【参照条文】 民事再生法４５
　　　　　　 民事再生法５３－１
　　　　　　 民事再生法５３－２
　　　　　　 民法３６９（所有権留保）
【掲載誌】　 最高裁判所民事判例集６４巻４号１１０７頁
　　　　　　 判例タイムズ１３３２号６０頁
　　　　　　 金融・商事判例１３５３号３１頁
　　　　　　 判例時報２０９２号９３頁
　　　　　　 金融法務事情１９１０号６８頁

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