根保証契約の主たる債務の範囲に含まれる債務に係る債権の譲渡が元本確定期日前にされた場合に譲受人が保証債務の履行を求めることの可否
最高裁判所第2小法廷判決平成24年12月14日
貸金請求事件
『平成25年重要判例解説』民法5事件
【判示事項】 根保証契約の主たる債務の範囲に含まれる債務に係る債権の譲渡が元本確定期日前にされた場合に譲受人が保証債務の履行を求めることの可否
【判決要旨】 根保証契約の主たる債務の範囲に含まれる債務に係る債権を譲り受けた者は、その譲渡が当該根保証契約に定める元本確定期日前にされた場合であっても、当該根保証契約の当事者間において上記債権の譲受人の請求を妨げるような別段の合意がない限り、保証人に対し、保証債務の履行を求めることができる。
(補足意見がある)
【参照条文】 民法446-1
民法465の2-1
民法466-1
【掲載誌】 最高裁判所民事判例集66巻12号3559頁
判例タイムズ1387号96頁
金融・商事判例1415号10頁
金融・商事判例1408号16頁
判例時報2178号17頁
金融法務事情1973号103頁
1 本件は,根保証契約の主たる債務の範囲に含まれる債務に係る債権(以下「被保証債権」という。)を当該根保証契約に定める元本確定期日前に譲り受けたXが,保証人であるYに対し,保証債務の履行を求める事案であり,根保証について,元本確定期日前にも随伴性が認められるかが問題となった事案である。