内容紹介
昨年夏、「弁護士から見た嘘をついている言動の特徴」というツイートが話題になりました。
発信したのは弁護士の深澤諭史氏。数多くの相手方・依頼者の「ウソ」と対峙してきた深澤弁護士が、このツイートをもとにウソを見抜くテクニックを一冊にまとめました。
質問と答えが一致しない、やたらと「証拠」にこだわる、「権威」を利用しがち……など、人がウソをつくときの言動の傾向を探りながら、「ウソ」を見破る方法をマンガを交えながらレクチャーします。
そもそもウソとは何なのか? なぜ人はウソをつくのか? 「もめごと」のもととなる
「ウソ」の本質に迫りながら、ウソの見抜き方を学べる画期的実用書です。
不倫・浮気、投資話、遺産相続、借金、交通事故、フェイクニュース……
ウソを見抜くことができれば、人生は好転します。
目次
第1章 そもそもウソとは何なのか
第1話 依頼者はウソをつく
・なぜ弁護士がウソを見抜くプロなのか
・この世はウソであふれている
・ウソとは「記憶と違うこと」を言うこと
・100%真実を言う人間も100%ウソを言う人間も存在しない
・「真実は神のみぞ知る」ではなく「真実」はウソつき本人が知っている
第2章 人はなぜウソをつくのか
第2話 不倫をレイプと偽った主婦
・人がウソをつくときの心理
・ウソをつく動機は「得をしたい」「不利益を避けたい」から
・ウソが蔓延するのは簡単にウソが通じてしまうから
・ウソをつくのは簡単だが、ウソを見破るのは難しい
・大きなウソであればあるほど人はだまされる
第3章 ウソつきの特徴、教えます
第3話 旧友はマルチ商法の勧誘員!
・詐欺師は「権威」を利用する
・やたら「証拠」のことを気にするのはウソつきの特徴
・ウソつきは質問と答えが一致しない
・情況証拠だけでも事実認定はできる
・ネット上にあふれるウソのパターン「俺の知り合い」型
・真実の証明に「善」か「悪」かは関係ない
第4章 プロが使うウソを見破るテクニック
第4話 猫神家の一族
・ウソは本題と違うところで発覚しがちである
・ウソは物事の細部に宿る
・ウソつきに「ウソですよね」と言って認めるはずがない
・自由に気持ちよくしゃべらせれば、ウソつきは本心をあらわにする
・周囲の誰もが認める説得力のあるストーリーを作る
第5章 面白い話にはウソがある─ネット情報にだまされないために
第5話 フェイクニュースは世界を巡る
【感想】
「まんが」とあるが、マンガの部分は各章の冒頭の10ページ程度で、あとは活字である。
嘘を見抜くのに大事なことは、疑問に感じた点を細かく質問することである。そうすれば、たいてい、つじつまが合わなくなってしまう。
借金を申し込まれた立場の人の話は参考になる。お金の使い道・返済計画を根掘り葉掘り聞いて構わないのである。カンニング竹山も、体験に基づいて、テレビで同じことを言っていた。お金を貸す方は、返済計画まで納得していないと、貸してはいけない。
本書では取り上げられていないが、連帯保証人になってくれという話も同様であろう。