有斐閣
2020年05月25日 発売
定価 1,569円(本体 1,426円)
パワーハラスメント防止措置の義務付けを中心にした,ハラスメントに関する法改正が2020年6月1日から施行されます。セクハラやマタハラ、育児介護ハラスメントなど,多様化するハラスメントの中で,職場のハラスメントの典型例であるパワハラ。しかし,職場において必要とされる指導と禁止されるパワハラは,区別が難しいのも事実。今号の特集では,2020年1月に公表されたガイドラインも踏まえて,線引きの難しいこの問題について,法理論や法実務,さらにはメンタルヘルスといった異なる視点から検討を加え,企業がとるべき施策のヒントを提供します。
【特集】ハラスメントと法の役割
◇ハラスメントの定義と課題●原 昌登……14
◇職場におけるパワーハラスメントに関する指針等の解説●厚生労働省雇用環境・均等局雇用機会均等課……20
◇ハラスメント法制の歩みと課題――パワーハラスメント防止の措置義務の法制化を契機として●中窪裕也……26
◇ハラスメント対応の実務●中井智子……33
◇メンタルヘルスとハラスメント予防●津野香奈美……39
【感想】
「小さく生んで、大きく育てる(立法)」の言葉どおり、パワーハラスメントなどの各種ハラスメント規制は、はじまったばかりであり、今後強まるであろう。
中井論文で取り上げられた裁判例については、横山佳枝・倉田梨恵『明日、相談を受けても大丈夫! ハラスメント事件の基本と実務―モデルストーリーとその実務、書式と裁判例』日本加除出版2019年で読むことができる。