商標法違反罪に関する刑事事件の最高裁・高裁・地裁の裁判例をすべて網羅しています。
商標法は、知的財産法の1種で、その違反は、特別刑法の1つです。
記述の順序は、最高裁・高裁・地裁の順で、判決の年月日の順です。
目次
第1章 1 商標法第34条第1号第3号の合憲性
2 商標法第34条第1号第3号と憲法第22条
第2章 包括1罪と認められない1事例
第3章 商標法第34条にいう「類似ノ商標」と認められる1事例
第4章 軽自動2輪車は自転車と「類似ノ商品」か
第5章 1 指定商品を「コニヤック」として登録されている商標を和製の「ブランデー」に使用する行為の擬律
2、商標法第78条違反罪の罪数
第6章 密輸入品についてもその商標権または専用使用権は保護されるか。
第7章 商標法違反の「商品の包装」の意義
第8章 旧商標法8条1項本文にいういわゆる商号の普通使用にあたらないとされた事例
第9章 完成品に組み込まれた部品の商標について商標権侵害罪が成立するとされた事例
第10章 犯罪行為に供しようとした物の意義
第11章 訴因変更の認められない事例
第12章 商標法第34条第2号に該当しない所持
第13章 他人の登録商標を類似の商品に不正に使用しかつ該商品を販売した行為の擬律
第14章 商標法第34条第1号の犯意
第15章 旧商標法(大正10年法律第99号)所定の商標権の範囲
第16章 商標権侵害の1事例
第17章 1、包装用紙箱に他人の真正の登録商標を印刷表示し、その商品を詰めて販売目的で所持する行為に対する適条
2、商品を収容する容器たる段ボール箱と商標法にいう「商品の包装」
3、同一人が正当な理由なく他人の登録商標を指定商品の包装に付し、かつ、譲渡のため所持する場合の罪数
4、訴因変更に関する釈明権行使不充分の事例
5、訴因変更を必要とした事例
第18章 電動送風機について旧商標法施行規則(大正10年12月17日農商務省令36号、大正11年1月11日施行)第15条第17類の機械器具に該当すると認定した事例
第19章 旧商標法34条1号にいわゆる「類似商標にあたるものとされた事例
第20章 商標の類似性が認められた事例
第21章 1 類似商標を織り込んで袋帯の製織を完了した段階で、不正競争防止法5条2号・1条1項1号の罪が成立するとされた事例
2 類似商標を織り込んで指定商品である袋帯を製織した行為の擬律
3 類似商標が織り込まれた指定商品である袋帯を譲渡した行為の擬律
第22章 商標法78条の商標権侵害行為には、同法37条の商標権の侵害とみなされる行為も含まれるか(積極)
第23章 商標法違反被告事件において、違法性の認識を欠如していたことについて相当の理由があるとはいえないとされた事例
第24章 同一の店舗において、同一の登録商標に類似する商標を付した1群の商品を譲渡のために展示するとともに、同時に右登録商標に類似する商標を付した1群の商品を譲渡のために所持したことにつき、包括して1個の商標権侵害行為が成立するとされた事例
第25章 クレジット会社の登録商標に類似した商標を付した偽造クレジットカードを、本邦内で、これを用いて登録商標権者の役務提供を受ける目的で輸入する行為は、商標法78条、37条4号の輸入罪には当たらない
第26章 商標法82条の両罰規定の改正の趣旨及び同条に規定する「業務に関し」の意義
第27章 インターネットオークションサイトにおいて、サーバコンピュータに登録商標と類似する標章を掲載した商品に関する広告である出品情報を記憶・蔵置させ、不特定多数人に閲覧させた行為について、商標権のみなし侵害罪が成立するとした1審判決を、「罪となるべき事実」に「登録商標の指定商品又は指定役務」及び被告人の付した「標章」の摘示を欠いているとして、理由不備で破棄した上で、摘示すべき事実を補充した変更後の訴因に基づき、被告人が商品情報に付した標章は外観、呼称、観念において商標との類似性があり、同罪が成立するものと認めて自判をした事例
第28章 清酒「白鷹」の商標権侵害の罪が成立しないものとされた事例
第29章 1 商標法第34条第1号にいう「類似の商標」にあたると認めた1事例
2 同法同条同号にいう「販売の目的」の意義
第30章 海難品である東芝トランジスターラジオの金型(東芝の商標権および意匠権を有する商標及び意匠によるもの)等を取得した者が右金型等によりトランジスターラジオの製造販売をして、商標法及び意匠法違反に問われた事例
第31章 1 いわゆるテレビゲームのソフトカセットの模造品に、真正なソフトカセットの製造・販売会社の登録商標と同一又は類似の商標を印刷表示したラベルを貼付し使用した事案につき商標法違反の罪と不正競争防止法違反の罪の成立を認めた事例
2 商標法違反の罪と不正競争防止法違反の罪の罪数
第32章 商標法78条違反の罪(商標権侵害罪)の成立が認められた事例
第33章 1 商標法78条違反の罪(商標侵害罪)の成立が認められた事例
2 図形と文字の結合商標について、図形と文字を分離して観察した上、さらに全体としてその結合商標が出所混同を生ずるおそれがある程度に登録商標と似ているかを判断して、商標の類似性を認定した事例
第34章 同一の登録商標を模した偽ブランド品の3名に対する販売譲渡行為及び2箇所における販売譲渡目的所持行為が包括1罪の関係にあるとされた事例
第35章 「脱獄」iPhone事件