森戸 英幸 (慶應義塾大学教授),小西 康之 (明治大学教授)/著
2020年07月発売
四六判並製カバー付 , 276ページ
定価 2,420円(本体 2,200円)
本邦初! 労働法のトークライブ(の本)!.
日本の雇用社会,日本の労働法は,この先どうなっていくのでしょうか?
10のトピック・ケースについて,著者ふたりが真剣に(ときに面白く?)トークを繰り広げながら考えます。学生の皆さんも社会人の皆さんも,参加して一緒に考えてみませんか。
目次.
01 採用の自由──あなたが欲しい
02 労働者性──基準はアンビバレント
03 性差別──just the way y’all are
04 障害者雇用──誰も皆ハンデを抱えている
05 高齢者雇用──私がジジババになっても
06 ハラスメント──「嫌なものは嫌!」と
07 過労死──はたらきつかれたね
08 解雇──リストラは突然に
09 正規・非正規の格差──このやるせないモヤモヤを
10 副業・兼業──もしもバイトができたなら
[各章の構成]
Case ─ Talking ─ Closing ─ Answer ─ Special Guest
【感想】
読みやすいので、2時間で読める。
学者が、比較的、本音で語っている。
最新の論点についての入門書である。
「労働者性」の論点では、労働法で救済できなければ、業種ごとの特別法を作って保護すれば良いという考えが、目からウロコであった。フランス・EU、アメリカなどの対比も気になるところである。本格的な論文を期待したい。若い研究者にとっては、博士論文のネタではないか。
「高齢者雇用」では、日本の年金支給開始年齢が将来70歳、ひいては75歳になること、大学教授の定年は今でも70歳である私立大学が多いことなどの指摘が抜けている。その他、裁判例の動向が気になる。