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新着情報
2020年12月07日
『フレックスタイム制に関する裁判例』をアマゾンで出版しました。

フレックスタイム制に関する裁判例を網羅しています。

フレックスタイム制は、労働者自身が日々の労働時間の長さあるいは労働時間の配置(始業及び終業の時刻)を決定することができる制度。変形労働時間制の1種です。

1987年の労働基準法の改正により、1988年(昭和63年)4月から正式に導入されました。使用者は始業及び終業の時刻をその労働者の決定に委ねることを就業規則等で定め、かつ一定事項を労使協定で定めれば、使用者はフレックスタイム制をとる労働者について、清算期間(1ヶ月以内の期間で、労使協定で定めた期間)を平均し、1週間あたりの法定労働時間(1日につき8時間、1週間につき40時間)を超えない範囲内において、1週又は1日の法定時間を超えて労働させることができます(労働基準法第32条の3)。

2019年(平成31年)4月の働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律(整備法)施行による改正で要件が改められました。

目次

第1章 勤務義務不存在等確認請求事件[日本航空運航乗務員(機長)就業規則変更事件第1審判決]

第2章 1 ソフトウエア会社の1審被告Y社においてSEとして勤務していた1審原告Xら3名の割増賃金等請求につき,同人らが一定の時間外労働に従事したことに争いはないところ,Xらは課長代理職にあったものの労基法41条2号の管理監督者には当たらず(1審維持),その法定時間外労働について割増賃金請求権を有するとされた例

2 Y社の給与規程22条は,課長代理が超過勤務手当請求権を有しないとしている点において無効であり,課長代理職にある者は,所定時間外・法定時間内の労働についても,超過勤務手当の支給を請求できるとされた例

3 Xらに支給されていた本件特励手当は,超過勤務手当の代替または補填の趣旨を持つものであって,特励手当の支給と超過勤務手当の支給とは重複しないものと解せられるから,Xらが受給しうる未払超過勤務手当から既払いの特励手当を控除すべきであるとされ,当該手当を時間外手当算定の基礎に含めて計算すべきとした1審判断が変更された例

4 Xらの超過勤務手当額の算定につき,一部時効消滅を認めた1審判断を維持したうえで,所定時間外労働時間(残業時間)に1時間当たりの単価を乗じた額から既払特励手当額を差し引く方法によるべきとされ,Xらにつき1審認容額を大幅に減額した55万~534万余円が認められた例

5 Y社に対し付加金の支払いを命じるのが相当ではあるが,Y社の態度がことさらに悪質なものであったとはいえず,その額は未払超過勤務手当額の3割が相当であるとして,Xらにつき17万~160万余円の付加金が認められた例

第3章 基本給を月額で定めた上で月間総労働時間が一定の時間を超える場合に1時間当たり一定額を別途支払うなどの約定のある雇用契約の下において,使用者が,各月の上記一定の時間以内の労働時間中の時間外労働についても,基本給とは別に,労働基準法(平成20年改正前)37条1項の規定する割増賃金の支払義務を負うとされた事例

第4章 1 上司の言動や使用者の対応の不備により精神障害を発症したとしてなされた損害賠償請求について,事実が認められないか違法性がないとして棄却した1審判断が維持された例

2 使用者や上司の言動および訴訟上の主張立証が労働者の名誉を棄損する不法行為に当たるとしてなされた損害賠償請求について,違法性が認められないか,前訴と訴訟物が同一であって請求は許されないとして棄却した1審判断が維持された例

3 傷病休職期間満了前に主治医が復職可能との診断書を提出したとしても,当該診断書は労働者の意向を受けて作成されたものと認められ,復職不能とした使用者の判断は正当であるとした1審判断が維持された例

第5章 国・中央労働基準監督署長(リクルート)事件

 

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