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2021年02月20日
『栄養士法に関する裁判例』をアマゾンで出版しました。

栄養士法に関する裁判例を網羅しています。

栄養士法

(昭和22年12月29日法律第245号)

同法は、行政法、食品法、衛生法、健康法、産業法の1つです。

目次

第1部 労働事件

第1章  学校栄養士に対する各学校から共同調理場への配置換えは、組織変更によるものであって、職名・所属部課に変更がなく、単に勤務場所が変更されたものにすぎないから、職員の同意を要しないとされた例

第2章  上司の暴言などにより,急性ストレス反応と診断され休職となり,健康保険組合から,不当に復職を拒絶され解雇されたなどとして,地位確認と慰謝料などを請求した事案において,解雇権を濫用する違法な行為であるとして,解雇を無効とし,職員としての地位を認め,同組合に対し,慰謝料や復職拒絶と解雇以降の賃金の支払いを命じた事例

第3章  1 派遣法に違反する労働者派遣が行われた場合においても,特段の事情のない限り,そのことだけによって派遣労働者と派遣元との間の雇用契約が無効となることはなく,派遣先が偽装請負のもと労働者を受け入れたとしても,当該労働者の権利が侵害されたものとは認められず,これら各行為が国賠法上の違法行為に該当するとは評価できないとされた例

2 派遣先は労働者派遣契約において「安全および衛生に関する事項」や「苦情処理に関する事項」を定める義務があり,このことは偽装請負(違法派遣)の場合でも異ならないところ,本件業務委託契約ではこれらが設けられていないなかで,派遣先による交代要請は安易なもので正当な理由がなく,交代条項に基づく権限を濫用したとされた例

3 Xが職場と収入を失ったことと派遣先による本件交代要請の間には相当因果関係があり,本件交代要請は国賠法上も違法であるとして,1審判断が取り消され,経済的損害,精神的損害,弁護士費用の合計165万円の損害賠償が認められた例

第2部 行政訴訟事件

第1章  1 杉並区が給食業者との間で締結した学校給食調理業務委託契約について,学校給食法,労働者派遣法,職安法および地方財政法に違反するとして,地方自治法242条の2第1項1号に基づき同契約締結の差止め,同4号に基づき損害賠償を請求した住民訴訟である。

2 既に終了している委託契約締結の差止めについては不適法とし,学校給食法において直営実施の原則の定めはなく,また,安全性の確保を怠っているとは認められず,本件委託は労働者派遣法に違反しないなど,原告らの請求はいずれも理由がないとして棄却した。

第3部 知的財産事件

第1章 「管理食養士」の商標が、「管理栄養士」と誤認混同されるおそれが認められるから、商標法4条1項7号に該当するとされた事例

第2章 原告は,「管理食養士」の文字を書してなり,指定役務を第41類「健康自然食品や栄養補助食品についての知識の指導・助言・教授」とする商標について,商標登録出願をしたが,拒絶査定を受け,これに対する不服の審判の請求をしたところ,特許庁は,審判請求不成立(商標法4条1項7号)の審決をした。原告は,審決が,本願商標について,「管理栄養士」と誤認混同されるおそれがあるとした上,公序良俗に反するおそれがある商標に該当すると判断したことは,誤っているとして,その取消を求めたが,棄却された。

第3章  原告は,「食養士」の文字を書してなり、指定役務を第41類「健康自然食品や栄養補助食品についての知識の指導・助言・教授」とする商標について,商標登録出願をしたが,拒絶査定を受け,これに対する不服の審判の請求をしたところ,特許庁は,審判請求不成立の審決(商標法4条1項7号)をした。原告は,審決の取消を求め,本願商標が,「栄養士」と誤認混同されるおそれが認められないにもかかわらず,これを肯定した上,公序良俗に反するおそれがある商標に該当すると誤って判断したと主張したが,棄却された。

 

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