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2021年03月16日
『配置転換・転勤に関する裁判例』をアマゾンで出版しました。

配置転換・転勤に関する裁判例を網羅しています。

労働者(従業員)の配転とは、配置転換・転勤をいいます。

目次

第1部 最高裁判例

第1章  転勤命令が権利の濫用に当たらないとされた事例

第2章 就業規定の規定、時代的趨勢等からして、業務運営上必要がある場合には、右必要に応じ、個別的同意なしに職種の変更等を命令する権限が会社に留保されているとみるべきであるとした原判決が維持された例

第3章  1 配転命令拒否を理由とする通常解雇を有効とした原判決が維持された例

2 右解雇を無効とした仮処分判決に基づく仮払い金(賃金)の返還請求を認容した原判決が維持された例

第4章  テレビ・ラジオ局に入社以来、24年間アナウンサーとして勤務した女性を、1・2次配転命令で他の業務に配転させたことを有効とした原判決が維持され、上告が棄却された例

第5章  上告人に対する東京営業所から名古屋営業所への転勤命令につき、業務上の必要性に基づくもので、その被る経済的、社会的、精神的不利益が、社会通念上甘受すべき程度を著しく超えるものでなく適法であるとして損害賠償請求を棄却した原審の判断を正当として、上告が棄却された例

第6章  転勤命令が権利の濫用に当たらないとされた事例

第2部 高裁判例

第1章  労働契約所定の種類及び範囲外の労務の提供を命ずる配置転換命令の効力

第2章  配転拒否を理由の前委員長への解雇および違法争議指導を理由の3役への解雇が有効とされた例

第3章 製薬会社に勤務する医薬情報担当者に対する東京から名古屋への配転命令が債務不履行ないし不法行為に当たらないとされた事例

第4章 タクシー運転業務から営業係への配転命令につき、同人の労働契約は、タクシー業務以外の業務に一切就かせないという職種を限定した趣旨の者ではなく、雇用後相当期間経過後の経営管理上の諸事情に照らし、会社において業務上の必要があるときは、従業員の同意なくして配置転換を命ずる権限が留保されているものと解するのが相当とされた例

第5章 副参事への昇格につき、人事考課の評価と昇格試験に合格することが要件とされている場合、人事考課の査定において使用者が不当労働行為意思に基づく差別的な低位の査定をしたとしても、他方において、原審原告らの学科試験および論文試験の各得点が低く、人事考課における差別的な低位の査定がなかったとしても合格の可能性が認められないときは、筆記試験が単に名目的なものまたは形骸化されているなど、その運用規程の内容が不合理なものでなく、かつ、筆記試験の実施および採点が不公正・不公平と認められない限り、使用者の不当労働行為意思と原告らの昇格試験不合格との間には相当因果関係を欠き、不当労働行為は成立しないとされた例

第6章  関東工場に勤務していた労働者らに対する広島県福山市の本社工場への転勤が、会社の経営合理化方策の1環として行われることになった関西工場生産部門の分社化・本社工場の新規生産部門新設の動きに伴う人事異動であり、当該会社の置かれた経営環境に照らして合理的なものであったとされた例

第7章  使用者が労働者の個別的同意なしに転勤を命じる権限を有するとされた事例

第8章  児童福祉施設で18年間児童指導員として勤務していた者に対する調理員への配転命令を権利濫用とした1審判決が取り消された例

第9章 管理職としての職務遂行上の問題を理由とするマネージャーB職から店長A職への本件降格処分が無効といえないとして、降格処分を受ける前の地位にあることの確認、賃金差額請求を棄却した1審判決が維持された例

第10章 控訴人Y社は被控訴人X1らの個別の同意なしに転勤を命じる権限を有し,本件配転命令には業務上の必要性があるが,X1らに対して,通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるもので,配転命令権の濫用に当たり,無効であるとして,X1らに霞ヶ浦工場に勤務する義務のないことを確認し,配転命令後の賃金支払いを命じた1審判決が維持された例

第11章            キャビンアテンダントの職種限定合意の成立を否定した事例

第12章 1審被告Y社の構造改革に伴う雇用形態の変更(本件計画)において当該雇用形態の選択を行わず「60歳満了型」を選択したものとみなされた1審原告Aらに対して行われた遠隔地あるいは異職種への配転命令1ないし3につき,Aらの労働契約に勤務地・職種の限定は認められず,他方,本件計画には必要性があり,また本件計画は脱法的でも年齢差別でもないとして,同旨の1審判断が維持された例

第13章 1 控訴人Y社の経営構造改革に伴う雇用形態選択において「満了型」を選択したものとみなされた被控訴人AないしE(以下,「Aら」)に対して行われた異職種・遠隔地への配転命令につき,本件経営計画を策定・実施し,50歳以上を対象に雇用形態等の選択をさせる等したY社の経営判断に違法はなく,またAらとY社との間に勤務地・職種限定の合意があったとは認められないとした1審判断が維持された例

2 A~Dに発せられた各配転命令には業務上の必要性が認められず,権利濫用により違法として慰謝料請求を認めた1審判決が変更され,本件各配転命令には業務上の必要性があり,これにより生じた同人らの不利益も通常甘受すべき程度を著しく超えるものとは認められないから,権利濫用にも当たらないとして,同人ら4名の請求が棄却された例

3 Eに対する第1次および第2次配転命令につき,業務上の必要性が認められるものの,本件配転命令によって両親の介護を行うEに生じる不利益は通常甘受すべき程度を著しく超えるものであり,Y社は,Eに対する第1次配転命令がEないしその親族に対しそのような不利益を負わせるものであることを認識していたか,またはこれを認識することができたといえるところ,Y社がEに生じた上記不利益を顧慮することなく,Eに本件配転命令を発したことは,権利濫用として違法であり,これによりEに東京への赴任を余儀なくさせたことは不法行為になるとされた例

第14章 オリンパス事件

第15章 配転命令権は,無制約に行使することができるものではなく,これを濫用することは許されないところ,業務上の必要性が存しない場合または業務上の必要性が存する場合であっても当該配転命令が他の不当な動機や目的をもってされたものであるときもしくは労働者に対し通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるものであるとき等,特段の事情の存する場合でない限りは,当該配転命令は権利の濫用になるものではないとされた例

第16章 大学教授である被控訴人・附帯控訴人(1審原告)Xに対する,本件大学と別の敷地にある控訴人・附帯被控訴人(1審被告)Y学園本部の教職員研修室で,教職員の業務遂行にかかる能力向上のための業務に従事することを命じた命令に従わなかったことを理由とする本件解雇を無効とした1審判断が維持された例

第17章 バス運転士として採用時から職種が限定されていた労働契約において,度重なる事故や乗客等からのクレームを受けるなかで職種の変更がなされ,その後に控訴人(1審原告)Xが退職するに至ったケースで,個別の同意に基づく職種の変更が有効とされた1審判決が維持された例

第18章 本件転任命令当時54歳になる被控訴人(1審原告)Xにとって,運輸課での業務がこれまでの業務とは相当の差異があることからすると,その職務内容の変更は異動に伴い当然に甘受すべきであるとか事実上の不利益にとどまるとは到底評価することができないとして,本件転任命令を取り消すことによる法律上の利益があると認めるのが相当であるとされた例

第19章 大学教員に従来担当していた授業を担当させず学科事務のみを担当するよう命じる職務変更命令は職務の内容を変更するものであり,当該変更に伴って従来使用していた研究室からキャリア支援室への移動を命じる研究室変更命令は勤務場所の変更を命じるものであるから,これらは全体として配転命令の性質を有するとされた例

第20章 外科医師と勤務先病院との間で,職種限定合意の成立が認められた事例

第3部 地裁判例

第1章  配置転換命令が、「配転は本人の事情を考慮して行なう」との労働協約の存在、及び業務上の必要性、本人の生活に対する影響を考えれば著しく均衡を失し法的効果を生じないとされた事例

第2章  労働者を北九州市所在の工場から千葉県所在の工場に配置転換する旨の命令が労働契約違反ないし権利の濫用として無効とされた事例

第3章  1、会社の合併と労働契約上の勤務場所の範囲

2、経理業務からセールス業務への配置転換命令が、労働契約上の職種の変更に当たらないとされた事例

3,事務系の職務に従事してきた大学卒の従業員に対し、他地の営業所においてセールス系の職務に従事することを命じた転勤命令が、民法第90条または同法第1条第3項に違反しないとされた事例

第4章  配転後十余年経過といえども本人の同意なき限り配転は無効

第5章 アナウンサーとして雇用された労働者に対してなされた他職種への配置転換命令の効力が否定された事例

2、「配転の効力停止仮処分」の必要性が肯定された事例

第6章  和歌山から大阪への独身女子社員に対する配転命令が無効とされた例

第7章  業務の縮小を理由の配転命令が、組合との事前協議条項に反するとして無効とされた例

第8章  私立大学の建学の精神に反抗的態度に出たことを理由とする大学教授に対する一般事務職への職務変更命令、懲戒解雇が無効とされた事例

第9章  マンション管理人に対する転勤命令が適法なものとされた例

第10章 千葉県木更津営業所から鳥取県米子営業所への配転命令につき、無効確認仮処分申請が認容された例

第11章 旭川市内で勤務する損害調査会社の調査員に対し、東京地区への転勤を拒否した場合には懲戒解雇されることになる旨の告知が強迫に該当し、右告知に基づく退職等の意思表示の取消を認めた事例

第12章 医療機械器具等の輸入販売会社の東京マーケティング部の従業員に対する、仙台所在の東北営業部への配転命令につき、東北地区を担当する営業部員を増員すべき具体的必要性が明確ではないなど業務上の必要性が不明確である上、会社の経営陣に批判的なグループを代表する立場にあった前記従業員を東京本社から排除し、あるいは配転に応じられずに退職することを期待するなど不当な動機、目的を有していることが認められるから、配転命令権の濫用であるとして、前記配転命令を無効とした事例

第13章 昭和62年3月に発令された国鉄女子職員に対する転勤命令が権利の濫用でないとされた事例

第14章 原告に対する、副総婦長から病院中央材料室の副看護部長待遇への配転命令につき、業務上の必要が大きいとはいえないにも関わらず、原告に通常甘受すべき程度を著しく越える不利益を負わせるもので人事権の濫用に当たるとして無効とされ、原告の精神的損害に対し慰謝料100万円の支払いが命じられた例

第15章 本件は、被告の仙台支店において採用された原告が、大阪本社への配置転換及びその後の解雇が無効であるとして、右解雇の無効の確認及び被告の仙台支店において勤務する地位を有することの確認並びに過去の未払賃金及び将来の賃金等の支払いを求めた事案である。

第16章 債権者への転居を伴う転勤命令につき、配転の業務上の必要性は存するが、債権者会社はその人選を誤っており、また、その長女が躁うつ病、2女が脳炎の後遺症による精神運動発達遅延の状況にあり、かつ両親の体調が不良であるため、家業の農業を事実上面倒をみているという債権者の家庭状況からすれば、本件転勤命令は、通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を課するものとして、当該転勤命令が権利の濫用に該当するとされた例

第17章 京都支社から大阪支社への転勤命令につき、労働者がメニエール病に罹患していることは周知されており、病気のため長時間の通勤に耐えられるか疑問であるなどの理由から、転勤命令権の濫用であって許されないとされた例

第18章 出向先の社長から退職勧奨を受けた。これを原告が拒否すると,得意先への訪問を禁止され,自宅待機を命じられた。原告は,筑波工場への転勤命令を受け(以下「本件配転命令1」),副参与職から副参事職への降格処分を受けた(以下「本件降格処分」)。原告は,本件配転命令を不服とし,筑波工場に勤務する雇用契約上の義務のない地位にあることを仮に定める仮処分を申立て,大阪地裁はこれを認容した。

 被告は,原告に対し,期限を定めない自宅待機命令を出すとともに,奈良工場への出向を命じた(以下「本件配転命令2」)。

第19章 中央労働委員会救済命令取消請求事件において、会社の職制の言動及び労働組合内の少数派に対する配置転換が労働組合に対する支配介入の不当労働組合行為に当たるとし、また、労働組合内の少数派に対する組合活動休暇不承認及び昇格・昇給差別が不利益取扱い及び支配介入の不当労働行為に当たるなどとした救済命令がおおむね維持された事例

第20章 地位保全の仮処分の保全の必要性につき,地位保全の仮処分が任意の履行に期待する仮処分であることに照らすと,日々の営業活動が中断することによって急速に債権者の人的関係やノウハウの価値が減じてしまう旨の債権者の主張のみでは保全の必要性を基礎づけることができず,賃金仮払いを認めた本件において地位保全の仮処分の保全の必要性がないとされた例

第21章 給与減額の取扱いとする給与の変更・調整規定は,給与という労働者にとって最も重要な権利ないし労働条件の変更であることに照らすと,使用者の全くの自由裁量で給与の減額を行うことが許容されたものとは到底解されず,使用者が労働者の給与を一方的に減額するに当たっては,そのような不利益を許容できるだけの高度の必要性に基づいた合理的な事情がなければ無効と解されるとされた例

第22章 総合食品会社の従業員に対する姫路工場から霞ヶ浦工場への転勤命令について、業務上の必要性が存するが通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるものであるから、権利の濫用にあたり無効とされた事例

第23章 被告会社では能力主義・成果主義賃金体系がとられ,職務遂行能力に応じて職位が決定され,一律支給の基本給に加え職位に応じた職務給と職務手当が支給され,その職位が社員の経験,勤務成績等,職務遂行能力を要素に決定することとされているほかは,特段詳細な資格要件が規定されておらず,就業規則に降格の規定があるとき,同規定の要件を満たせば,社員を降格することができ,社員の職務給および職務手当もそれに伴い減額されると解することができるとされた例

第24章 外国法人の退職勧奨を拒否した従業員に対してなされた配転命令が人事権の濫用として無効とされた事例

第25章 業務改革をなし得る人物として,人材紹介会社を介して,製造部長として中途入社したX1,および製造部購買グループ次長として中途入社したX2に対してなされた本件各解任と営業部部長付(管理職待遇)異動命令につき, X1らとY社との間で労働契約を締結するに当たって,Y社の配転命令権を排除する約定があったとは認められず,また,その職を製造部門に限定する旨の明示の合意があったことはうかがわれないし,そのような黙示の合意が成立したとみることは困難であるとされた例

第26章 配置転換命令が権利の濫用であるとして被告に対する原告ら(被告の従業者又は元従業員)の慰謝料請求が一部認容された事例

第27章 損害保険の契約募集等に従事する外勤の正規従業員である「契約係社員」の地位にある者である、職種限定契約が肯定される場合において、他職種へ職種変更することについて正当性があるか(消極)

第28章 被告の原告に対する配転命令は,業務上の必要性が高くないのに,情報システム専門職としてのキャリアを形成したいという原告の期待に配慮せず,原告の理解を求める等の手続を履践することなく,その技術や経験をおよそ生かすことのできない労務的な業務を担当する部署に漫然と配置したもので,配転命令権を濫用したものと解すべき特段の事情があるとした事例

第29章 就業規則に配転条項が置かれる一方で,雇入通知書に配転の可能性について記載がなく,また,採用時に基本的には転勤がなく,転勤の場合には本人の意思を尊重する旨の説明がなされていたという主張がなされている場合に,就業規則の配転条項に基づく包括的配転命令権を肯定し,黙示の合意による勤務地の限定を否定した例

第30章 甲野の本件申立て時の職位・資格について,他の職員と比べて格差があることが認められ,その格差には能力や勤務成績等が劣っていること等の合理的な理由があるとは認められず,平成21年4月1日に至っても甲野を管理事務職D級に昇格させない行為は,参加人(労働組合)の弱体化を図ることにその目的があると推認するほかなく,参加人を嫌悪した不利益取扱いおよび支配介入であると認めるべきであるとされた例

第31章 被告会社に対する原告の退職の意思表示が,錯誤無効として,労働契約上の権利を有する地位にあることの確認が認められ,本判決確定までの未払賃金等の支払請求及び被告の配転命令等が安全配慮義務違反として債務不履行責任に基づく慰謝料請求を一部認容したが,判決確定後の賃金請求は不適法として却下し,その余の請求を棄却した事例

第32章 1 本件大学において,従前教授として勤務していた者が学長に就任しても,当然に教授たる地位を喪失するという運用が存在したとは認められず,その旨の労使の合意や慣行があったとも認められないとされた例

2 原告Xが学長に就任するに当たり,教授たる地位を喪失する旨の合意があったとはいえないとされた例

第33章 被告Y1社とXとの間では,Xの勤務地が必ずしもA5店のみに限定されていないとしても,少なくともA5店またはA4店などの近接店舗に限定する旨の合意があったものと解するのが相当であるとされた例

 

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