国際的平面と国内的平面の相互作用を理解する
森 肇志 (東京大学教授),藤澤 巌 (千葉大学教授),玉田 大 (神戸大学教授),竹内 真理 (神戸大学教授),伊藤 一頼 (東京大学教授),北村 朋史 (東京大学准教授)/著
有斐閣
2020年12月発売
A5判並製カバー付 , 408ページ
定価 4,290円(本体 3,900円)
国際法
基本書・体系書
法学教室連載を単行本化。社会生活において必要になる条約の重要性や身近な国内問題との関係性を知るために,個別の条約の仕組み(「目的・構造」「実施・運用」)と日本との関係(条約の「〔日本〕国内実施」)を解説することで,国際条約の理解を深める。
目次
概論「国際条約の世界」
Part 01 国連憲章
1 国際連合憲章
Part 02 空間
2 国連海洋法条約
3 国際民間航空条約
4 宇宙関連諸条約
Part 03 人権
5 自由権規約
6 難民条約
7 国際労働機関(ILO)憲章
Part 04 刑事
8 国際刑事裁判所規程
9 テロ関連諸条約
10 国連腐敗防止条約
Part 05 経済
11 IMF協定
12 国際復興開発銀行(世界銀行)協定
13 WTO協定
14 知的財産権に関する諸条約
15 国際電気通信連合憲章
Part 06 文化
16 世界遺産条約
Part 07 環境
17 バーゼル条約
18 気候変動枠組条約
19 生物多様性条約
20 国際捕鯨取締条約
Part 08 エネルギー
21 原子力に関する諸条約
Part 09 安全保障
22 日米安全保障条約
23 ジュネーヴ諸条約
24 化学兵器禁止条約
【感想】
私は、国内法の弁護士ですが、事件のより良い弁護をするため、自説の理由付けを補強する条約を参照・引用することがあります。
例えば、人権規約、国際航空に関するモントリオール条約など。
国際公法の教科書を漫然と読んでも身につきませんので、自分の生活に条約がどう影響しているか、具体的なイメージを持つことが大事でしょう。
その意味で、国際公法と国内法をリンクさせる本書は有益でしょう。