航空法違反罪に関する裁判例のうち、航空法を根拠条文とする刑事の裁判例を網羅しています。
同法は、航空機の航行の安全、障害の防止等の罪を定めています。
同法は、特別刑法、運輸法の1つです。
関連法令として、航空の危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律などがあります。
目次
第1部 最高裁判例
第1章 航空機事故につき操縦士(機長)に業務上過失致死傷および航空法違反の罪責を認めた2審判決に対する上告が棄却された事例
第2章 民間機と編隊飛行訓練中の自衛隊機との空中衝突事故につき訓練教官である被告人に対する量刑が酷にすぎ刑訴法411条2号に該当するとされた事例
第3章 成田空港反対闘争横堀要塞事件
第4章 連合赤軍事件
第5章 1 刑事免責を付与して得られた供述を録取した嘱託証人尋問調書の証拠能力
2 内閣総理大臣が運輸大臣に対し民間航空会社に特定機種の航空機の選定購入を勧奨するよう働き掛けることと賄賂罪における職務行為
第6章 航行中の航空機同士の異常接近事故について,便名を言い間違えて降下の管制指示をした実地訓練中の航空管制官及びこれを是正しなかった指導監督者である航空管制官の両名に業務上過失傷害罪が成立するとされた事例
第2部 下級審裁判例
第1章 ヘリコプター操縦者の注意義務
第2章 旅客機爆破未遂事件の判決
第3章 全学連の国会乱入事件及び羽田空港事件等の第1審判決
第4章 空港滑走路上における飛行機の衝突事故につき、航空管制官の過失を認めた事例
第5章 飛行機の着陸の際生じた事故につき、機長(操縦士)の業務上の過失を否定した事例
第6章 1、航空法138条の罪と同法53条違反の罪との関係
2、右138条にいう「その他の方法」および「航空の危険」の意義
3、航空法138条の航空危険罪が成立するとされた事例
第7章 双発旅客機が着陸の際、滑走路内で停止せず、その末端を越え数百十メートル東方の堤防に激突、炎上し、乗客ら40名を死傷させた航空機事故につき、操縦士の過失責任が否定された事例
第8章 旅客機が離陸滑走時に滑走路から逸脱して機体が損壊し、乗客が負傷した事故につき機長の過失を認めた事例
第9章 1、航空の危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律1条にいう「飛行場」とは、航空機の離着陸の用に供する目的をもって設置された施設で、現に航空機の離着陸の用に供されているものをいい、航空法の定めるところにより飛行場として供用されているか否かを問わない
2、航空の危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律1条の罪は、具体的危険犯であるが、事故発生の可能性ある状態を生じさせれば足り、事故発生の必然性や蓋然性まで必要としない
第10章 降雨追風の中を着陸した航空機がオーバーランして堤防に激突大破し、乗客らが負傷した事故について、同機の機長に過失が認められた事例
第11章 航空機の進入表面上に突出する鉄塔等を設置したことが、航空法49条1項に違反するとされた事例
第12章 成田空港反対闘争に関し生起した兇器準備集合等事件につき、被告人ら全員につき1審の実刑判決が破棄され、執行猶予が言渡された事例
第13章 新東京国際空港の安全確保に関する緊急措置法は憲法14条1項、21条1項、22条1項、29条1項、31条、35条及び38条1項に違反するか(消極)
第14章 空港で挙動不審者として職務質問を受けた際、所持していた水溶メモ紙片を水の入ったコップに入れようとするのを制止しようとした警察官に対し、腹部を殴打するなどした事案について、職務質問等は適法で、公務執行妨害罪が成立するとされた事例
第15章 無許可で航空運送事業を経営した事案