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2022年01月17日
『船舶登記令に関する裁判例』をアマゾンで出版しました。

船舶登記令に関する裁判例を網羅しています。

船舶登記令

(平成17年政令第11号)

船舶登記とは、船舶に関する私法上の権利関係の公示を目的として商法や船舶法などの規定に従ってなされる登記をいいます。船舶登記は、私法上の権利関係を公示する目的という点で不動産登記と類似することから、不動産登記法の規定の多くが準用されています(船舶登記令35条)。登記することができる権利は不動産登記よりも狭く、船舶の所有権、賃借権、抵当権のみです(船舶登記令3条1項)。

船舶に関する行政監督を目的とする船舶登録制度とは、制度趣旨が異なります。

船舶登録の対象は、日本船舶のうち総トン数が20トン以上の船舶(大型船舶)が対象となります(商法第686条2項、船舶法第20条、船舶法第5条1項)。

小型船舶については、小型船舶登録は、小型船舶の登録等に関する法律などの規定に基づく登録制度です。小型船舶登録においては私法上の権利関係の公示と行政監督などの機能が一元化されています(小型船舶の登録等に関する法律1条、28条)。

日本においては、総トン数が20トン以上の船舶(大型船舶)については、船舶登記と船舶登録はそれぞれ別個の制度です。

同法は、民事法、海事法の1つです。

船舶登記令の下位法令として、

船舶登記規則

平成17年2月28日法務省令第27号

があります。

目次

第1部 民事訴訟事件

第1章  1、沈没船所有権移転の対抗要件

2、沈没船の引渡があつたと認むべき事例

第2章  民法192条にいう「過失ナキ」ことの立証責任

第3章  建造中の船舶に対し抵当権設定仮登記手続をするにつき建造者の証明書の添付がなかつたとしても、登記抹消の事由とはならないとされた事例

第2部 民事執行事件

第1章  建造中の船舶は船舶強制執行の目的となるか(積極)

第2章  20トン以上の登記船舶についての船舶先取特権は、該船舶を譲受けた第三者に対して追及性を有するが、20トン未満の非登記船舶についての船舶先取特権は、追及性を有せず、該船舶の第三者に対する譲渡引渡により、その効力を失う

第3部 行政訴訟事件

第1章  1、沈没を理由とする船舶の抹消登録の推定力

2、公売処分の目的物たる船舶の沈没喪失後において公売処分の取消しまたは無効確認を求める利益がないとした事例

3、国家賠償法に基づく違法な行政処分による損害賠償の請求と当該処分の取消しまたは無効確認との関係

第4部 刑事事件

第1章  1 小型船舶の船籍及び総トン数の測度に関する政令(平成13年改正前)8条の2の船籍簿と刑法157条1項にいう「権利若しくは義務に関する公正証書の原本」

2 小型船舶の船籍及び総トン数の測度に関する政令(平成13年政令第383号による改正前のもの)4条1項に基づく船籍票の内容虚偽の書簡申請と刑法157条1項にいう「虚偽の申立て」

 

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