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2022年02月11日
『地方独立行政法人法のアカデミック・ハラスメントに関する裁判例』をアマゾンで出版しました。

地方独立行政法人法の裁判例のうち、アカデミック・ハラスメントに関する裁判例を網羅しています。

地方独立行政法人法

平成15年7月16日法律第118号

地方独立行政法人の運営の基本などの制度の基本事項を定め、制度の確立、地方独立行政法人が公共上の見地から行う事務、事業の確実な実施を目的としています。

同法は、行政法、行政組織法です。

関連法令として、地方独立行政法人法施行令、地方独立行政法人法施行規則、地方自治法、独立行政法人通則法、国立大学法人法などがあります。

目次

第1部 民事訴訟事件

第1章  被告大学の准教授の地位にあった原告が,被告がなした懲戒解雇処分を無効として,労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求め,処分が有効であるとしても,退職金を支給しないことは違法であると主張し,その支給を求めた事案について,判決は,セクシュアル・ハラスメントを懲戒事由とする本件懲戒解雇処分には客観的に合理的な理由があり,原告に永年の功労があったとしても,ハラスメントはこれを抹消してしまうほど著しく信義に反し,退職金不支給規定が適用されるべきであるとして,請求を棄却した。

第2章  本件は,原告(被告大学教授)が,被告大学の女子学生に対するセクハラ等を理由に被告から諭旨解雇されたことを不服として,雇用契約上の地位にあることの確認,未払賃金及び未払賞与の支払,不法行為(名誉毀損)による損害賠償などを請求した事案である。

第3章  被告大学の教授として勤務していた原告が,被告がした停職処分及び准教授への降任処分は違法として,処分の無効確認,平成23年度の講義,演習の指導担当者の地位確認及び損害賠償を求めた事案。

裁判所は,原告の女子学生に対する一定のセクハラ行為を認め,就業規則上の懲戒・降任事由に該当するとしたが,准教授への降任処分は,社会通念上相当とは言えず,人事権濫用とした。但し,降任処分等は,適切な調査と審議を経ており,不法行為は構成しないとし,准教授への降任処分の無効確認と,それにより減じられた給与及び賞与の請求のみを認容した事例

第4章 D学長およびE学部長ならびにY法人としての解雇の意思表示を議決した懲戒等審査委員会は,本件解雇に至るまでに,大学教員であるXが引き起こした問題の背景にアスペルガー症候群が存在することを前提として,解雇事由の判断を審査したり,Xに必要な配慮の調査,解雇以外に雇用を継続するための努力の検討がなされていないことから,Xに対して行ってきた配慮がY法人の限界を超えていたと評価することは困難であるとされた例

第5章 被控訴人が,控訴人に対し,①停職処分の無効確認,②雇用契約に基づき,未払給与,期末調整手当及び勤勉手当の支払,③停職処分に関し,不法行為に基づき,慰謝料の支払,④授業等禁止命令に関し,不法行為に基づき,慰謝料の支払を各求めた事案。

控訴審は,原審と異なり,停職処分が相当性を欠き違法であるが故意及び過失は認めず,授業等禁止命令は,その裁量を逸脱又は濫用したものとは評価できないとし,結論において原審と同様に各請求につき判断し,原判決は結論において相当として,控訴及び附帯控訴を棄却した事例

第6章 公立大学法人S市立大学教授であるXが,同大学理事長Y2及び理事兼事務局長Y1による研究活動妨害やパワハラにより精神的に不安定となり,適応障害を発症するなどの損害を被ったとして,Y1,Y2に対し(本訴),Y1が本訴提起は何ら根拠のない濫訴であるとして,Xに対し(反訴),それぞれ不法行為による賠償を求めた事案。

第7章 被告設置・運営の大学の准教授であった原告が,被告から受けた懲戒解雇,2度の普通解雇の各意思表示による解雇は無効として,①雇用契約上の権利の地位確認,②賃金等の支払,③不法行為による損害賠償を各求めた事案

第2部 行政訴訟事件

第1章  県立大学大学院教授の原告が,セクハラ行為等を理由に懲戒免職処分を受け,①処分取消し,②国家賠償法による損害賠償を求める事案

 

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