定款・議事録閲覧謄写に関する裁判例を網羅しています。
定款
会社法31条
株主、債権者
株主および債権者は、営業時間内はいつでも、定款の閲覧または謄写の請求ができます。
親会社社員
株式会社の親会社社員は、裁判所の許可を得て、定款の閲覧または謄写の請求ができます。
取締役会の議事録
会社法442条3項、371条2項、318条4項
株主
取締役会設置会社の株主は、営業時間内はいつでも、取締役会の議事録の閲覧または謄写の請求ができます。
株主(監査役設置会社、監査等委員会設置会社または指名委員会等設置会社)
株主(監査役設置会社、監査等委員会設置会社または指名委員会等設置会社)は、裁判所の許可を得て、取締役会の議事録の閲覧または謄写の請求ができます。
債権者
取締役会設置会社の債権者は、裁判所の許可を得て、取締役会の議事録の閲覧または謄写の請求ができます。
議決権行使書面閲覧謄写請求株主
会社法311条
株主は、営業時間内はいつでも、議決権行使書面の閲覧または謄写の請求ができます。
債権者には議決権行使書面の閲覧または謄写の請求権はありません。
裁判例はありません。
株式総会の議事録
会社法318条
株主、債権者
株主および債権者は、営業時間内はいつでも、株式総会の議事録の閲覧または謄写の請求ができます。
親会社社員
株式会社の親会社社員は、裁判所の許可を得て、株式総会の議事録の閲覧または謄写の請求ができます。
取締役会の議事録
会社法371条
株主
取締役会設置会社の株主は、営業時間内はいつでも、取締役会の議事録の閲覧または謄写の請求ができます。
監査役設置会社、監査等委員会設置会社または指名委員会等設置会社の株主は、裁判所の許可を得て、取締役会の議事録の閲覧または謄写の請求ができます。
債権者
取締役会設置会社の債権者は、裁判所の許可を得て、取締役会の議事録の閲覧または謄写の請求ができます。
会社法371条に相当するのは、旧商法260条の4です。
目次
第1部 最高裁判例
第1章 株主総会の議事録は,総会に関する事実の記録であるが,これを作成しなくても決議の効力には影響なく,その記載の不備により議事録自体の効力を左右するものでないとした事例
第2部 高裁判例
第1章 株式会社の債権者は、株主総会の前後を問わず、営業時間内はいつでも会社に備えおかれた定款、株主総会および取締役会の議事録、株主名簿、財産目録、貸借対照表、営業報告書、損益計算書の閲覧を請求することができる。
第2章 改正商法施行前適法に提起された株式会社の取締役会議事録についての閲覧謄写請求訴訟が、右改正法の施行によって不適法とされた事例
第3章 株主が会社法371条2項の規定に基づき株式会社に対してした取締役会の議事録の謄写許可請求が同条所定の「株主の権利を行使するため必要であるとき」の要件を欠くか、あるいは、権利の濫用に当たる場合
第4章 株主が、電力事業会社の原子力発電事業に関する基本的認識および姿勢を是正する目的で、基本的な経営方針を定める具体的内容の定款変更や取締役選任に関する株主提案を行うために、当該電力事業会社の取締役会議事録の関連事項の閲覧および謄写を請求する場合には、会社法371条2項の規定する権利行使の必要性が認められる
第3部 地裁判例
第1章 株主の会社に対する定款・議事録等の閲覧、謄写請求が権利濫用にあたるとして棄却された事例
第2章 1、定時株主総会招集通知に添付すべき貸借対照表および監査報告書謄本に作成者の署名捺印を要するか(消極)
2、会社の支店に備え置くべき株主総会・取締役会議事録は原本であることを要するか(消極)
第3章 株主総会議事録閲覧請求をなした者は原告ではないとして、閲覧請求権を有することを前提とする原告の請求が排斥された事例
第4章 株主が、取締役に対し、任務懈怠に基づく損害の賠償を求める株主代表訴訟を提訴するにあたり、請求金額を決めるために、取締役の退職慰労金ならびに役員報酬および賞与の減額等について討議した取締役会議事録を閲覧謄写することが、株主の「権利ヲ行使スル為必要アルトキ」に該当しないとされた事例
第5章 会社が10年間の備置期間経過後に保存している取締役会議事録については、閲覧および謄写の許可の対象とならないとされた事例
第4部 取締役会議事録閲覧謄写請求権
第1章 株主が会社法371条2項の規定に基づき株式会社に対してした取締役会の議事録の謄写許可請求が同条所定の「株主の権利を行使するため必要であるとき」の要件を欠くか、あるいは、権利の濫用に当たる場合
第2章 株主が、電力事業会社の原子力発電事業に関する基本的認識及び姿勢を是正する目的で、基本的な経営方針を定める具体的内容の定款変更や取締役選任に関する株主提案を行うために、当該電力事業会社の取締役会議事録の関連事項の閲覧及び謄写を請求する場合