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2022年09月08日
技術的制限手段により制限されている影像若しくは音の視聴を当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする機能を有する装置

技術的制限手段により制限されている影像若しくは音の視聴を当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする機能を有する装置

 

 

不正競争防止法2条1項17号

十七  営業上用いられている技術的制限手段(他人が特定の者以外の者に影像若しくは音の視聴、プログラムの実行若しくは情報(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)に記録されたものに限る。以下この号、次号及び第八項において同じ。)の処理又は影像、音、プログラムその他の情報の記録をさせないために用いているものを除く。)により制限されている影像若しくは音の視聴、プログラムの実行若しくは情報の処理又は影像、音、プログラムその他の情報の記録(以下この号において「影像の視聴等」という。)を当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする機能を有する装置(当該装置を組み込んだ機器及び当該装置の部品一式であって容易に組み立てることができるものを含む。)、当該機能を有するプログラム(当該プログラムが他のプログラムと組み合わされたものを含む。)若しくは指令符号(電子計算機に対する指令であって、当該指令のみによって一の結果を得ることができるものをいう。次号において同じ。)を記録した記録媒体若しくは記憶した機器を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、若しくは輸入し、若しくは当該機能を有するプログラム若しくは指令符号を電気通信回線を通じて提供する行為(当該装置又は当該プログラムが当該機能以外の機能を併せて有する場合にあっては、影像の視聴等を当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする用途に供するために行うものに限る。)又は影像の視聴等を当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする役務を提供する行為

 

 

 

 

 

 

最高裁令和3年3月1日

 

事件番号             

 平成30(あ)10

 

事件名  

 不正競争防止法違反被告事件

 

裁判年月日         

 令和3年3月1日

 

法廷名  

 最高裁判所第一小法廷

 

裁判種別             

 決定

 

結果      

 棄却

 

判例集等巻・号・頁         

 刑集 第75巻3号273頁

 

原審裁判所名     

 大阪高等裁判所

 

原審事件番号     

 平成28(う)598

 

原審裁判年月日  

 平成29年12月8日

 

判示事項             

 不正競争防止法(平成27年法律第54号による改正前のもの)2条1項10号にいう「技術的制限手段の効果を妨げることにより影像の視聴を可能とする機能を有するプログラム」に当たるとされた事例

 

裁判要旨             

 技術的制限手段が,ライセンスの発行を受けた特定の視聴等機器にインストールされたビューアによる復号が必要となるよう影像を暗号化して送信し,影像の視聴等を制限するものであり,同ビューアには,復号後の影像の記録・保存を防止する機能を有し,同ビューア以外での影像の視聴ができないよう影像の視聴等を制限するプログラムである「G」が組み込まれており,Gは同ビューアを構成するプログラムの一つとして,同ビューアと同時にインストールされ,Gのない状態では,同ビューアは起動せず,ライセンスの発行を受けることも送信された影像の視聴もできないようにされていたところ,「F3」はGの上記機能を無効化し,復号後の影像を記録・保存することにより,同ビューア以外での影像の視聴を可能とするプログラムであったという本件事実関係の下では,Gの上記機能により得られる効果は技術的制限手段の効果に当たり,これを無効化するF3は,不正競争防止法(平成27年法律第54号による改正前のもの)2条1項10号にいう「技術的制限手段の効果を妨げることにより影像の視聴を可能とする機能を有するプログラム」に当たる。

 

参照法条             

 不正競争防止法(平成27年法律第54号による改正前のもの)2条1項10号,不正競争防止法(平成27年法律第54号による改正前のもの)21条2項4号

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