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新着情報
2022年10月07日
二重派遣と労働者派遣法40条の6、竹中工務店事件

 

派遣法の正式名称は、

労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律

 

第四十条の六 労働者派遣の役務の提供を受ける者(国(行政執行法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第四項に規定する行政執行法人をいう。)を含む。次条において同じ。)及び地方公共団体(特定地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第二項に規定する特定地方独立行政法人をいう。)を含む。次条において同じ。)の機関を除く。以下この条において同じ。)が次の各号のいずれかに該当する行為を行つた場合には、その時点において、当該労働者派遣の役務の提供を受ける者から当該労働者派遣に係る派遣労働者に対し、その時点における当該派遣労働者に係る労働条件と同一の労働条件を内容とする労働契約の申込みをしたものとみなす。ただし、労働者派遣の役務の提供を受ける者が、その行つた行為が次の各号のいずれかの行為に該当することを知らず、かつ、知らなかつたことにつき過失がなかつたときは、この限りでない。

一 第四条第三項の規定に違反して派遣労働者を同条第一項各号のいずれかに該当する業務に従事させること。

二 第二十四条の二の規定に違反して労働者派遣の役務の提供を受けること。

三 第四十条の二第一項の規定に違反して労働者派遣の役務の提供を受けること(同条第四項に規定する意見の聴取の手続のうち厚生労働省令で定めるものが行われないことにより同条第一項の規定に違反することとなつたときを除く。)。

四 第四十条の三の規定に違反して労働者派遣の役務の提供を受けること。

五 この法律又は次節の規定により適用される法律の規定の適用を免れる目的で、請負その他労働者派遣以外の名目で契約を締結し、第二十六条第一項各号に掲げる事項を定めずに労働者派遣の役務の提供を受けること。

2 前項の規定により労働契約の申込みをしたものとみなされた労働者派遣の役務の提供を受ける者は、当該労働契約の申込みに係る同項に規定する行為が終了した日から一年を経過する日までの間は、当該申込みを撤回することができない。

3 第一項の規定により労働契約の申込みをしたものとみなされた労働者派遣の役務の提供を受ける者が、当該申込みに対して前項に規定する期間内に承諾する旨又は承諾しない旨の意思表示を受けなかつたときは、当該申込みは、その効力を失う。

4 第一項の規定により申し込まれたものとみなされた労働契約に係る派遣労働者に係る労働者派遣をする事業主は、当該労働者派遣の役務の提供を受ける者から求めがあつた場合においては、当該労働者派遣の役務の提供を受ける者に対し、速やかに、同項の規定により労働契約の申込みをしたものとみなされた時点における当該派遣労働者に係る労働条件の内容を通知しなければならない。

 

職業安定法

(労働者供給事業の禁止)

第四十四条 何人も、次条に規定する場合を除くほか、労働者供給事業を行い、又はその労働者供給事業を行う者から供給される労働者を自らの指揮命令の下に労働させてはならない。

 

 

 

地位確認等請求事件

【事件番号】      大阪地方裁判所判決/令和元年(ワ)第11796号

【判決日付】      令和4年3月30日

【判示事項】      被告Y1が被告Y2に施工図作成業務を委託し、被告Y2が被告Y3に同業務を再委託する形式をとりながら、被告Y1が被告Y3の労働者である原告に直接指揮命令を行い、原告の労務の提供を受けるという二重の労働者供給(二重派遣)の状態にあった本件において、判示の事情のもとでは、被告Y1及び被告Y2に、職業安定法44条違反があるとはいえ、労働者派遣法40条の6を適用又は準用して被告Y1又は被告Y2と原告との直接雇用契約の成立を認めることはできず、被告らによる共同不法行為に基づく損害賠償請求も認められないとされた事例

【参照条文】      労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律40の6

【掲載誌】        LLI/DB 判例秘書登載

【評釈論文】      労働法律旬報2010号19頁

             労政時報4039号12頁

 

 

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