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2022年10月12日
昭和62年の非上場株式の取引に係る個人の所得金額の計算に当たり同株式を1株当たりの純資産価額を基に評価する場合に資産の時価と帳簿価額との評価差額に対する法人税額等相当額を控除して純資産価額を計算すべきであるとされた事例

昭和62年の非上場株式の取引に係る個人の所得金額の計算に当たり同株式を1株当たりの純資産価額を基に評価する場合に資産の時価と帳簿価額との評価差額に対する法人税額等相当額を控除して純資産価額を計算すべきであるとされた事例

 

              所得税更正処分等取消請求事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/平成14年(行ヒ)第112号

【判決日付】      平成17年11月8日

【判示事項】      昭和62年の非上場株式の取引に係る個人の所得金額の計算に当たり同株式を1株当たりの純資産価額を基に評価する場合に資産の時価と帳簿価額との評価差額に対する法人税額等相当額を控除して純資産価額を計算すべきであるとされた事例

【判決要旨】      昭和62年に個人が非上場株式を低額で譲り受けたことによる給与所得に係る収入金額とすべき金額,同年に個人が法人に対し非上場株式を低額で譲渡したことによる譲渡所得に係る総収入金額に算入すべき金額及び同年に個人が有利な発行価額による非上場の新株を取得する権利を与えられたことによる一時所得に係る総収入金額に算入すべき金額の各計算に当たり,上記各株式を発行会社の1株当たりの純資産価額を基に評価する場合において,発行会社の資産の時価と帳簿価額との評価差額に対する法人税額等に相当する金額を控除して計算した1株当たりの純資産価額による上記各株式の評価が,当時,一般に通常の取引における当事者の合理的意思に合致しており,著しく不合理な結果を生じさせるなど課税上の弊害をもたらすことがうかがわれないなど判示の事情の下では,発行会社が当時順調に営業を行っていたとしても,上記控除をして純資産価額を計算すべきである。

【参照条文】      所得税法28-2

             所得税法33-3

             所得税法34-2

             所得税法36-1

             所得税法36-2

             所得税法59-1

             所得税法施行令(平10政令104号改正前)84-1

             所得税法施行令169

【掲載誌】        訟務月報52巻11号3503頁

             最高裁判所裁判集民事218号211頁

             裁判所時報1399号440頁

             判例タイムズ1198号121頁

             判例時報1916号24頁

             税務訴訟資料255号

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