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2022年10月12日
1、民法の一般原則に照らして、受任者(代理人)が特定されていないにもかかわらず、代理権授与として有効であると解されるのかという問題がありそうである。 2,第2点は、株主が株式を取得した日は私法上、譲渡の効力が発生する日なのではないかと考えられ、名義書換によって譲渡の効力が生ずるとは会社法上規定されていないことからすると、この判示の当否については、今後、議論があり得る。

1、民法の一般原則に照らして、受任者(代理人)が特定されていないにもかかわらず、代理権授与として有効であると解されるのかという問題がありそうである。

2,第2点は、株主が株式を取得した日は私法上、譲渡の効力が発生する日なのではないかと考えられ、名義書換によって譲渡の効力が生ずるとは会社法上規定されていないことからすると、この判示の当否については、今後、議論があり得る。

 

 

会社法施行規則33条の9第2号イ

第三節の三 株式の併合

(株式の併合に関する事前開示事項)

第三十三条の九  法第百八十二条の二第一項に規定する法務省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。

二  株式の併合をする株式会社(清算株式会社を除く。以下この号において同じ。)についての次に掲げる事項

イ  当該株式会社において最終事業年度の末日(最終事業年度がない場合にあっては、当該株式会社の成立の日)後に重要な財産の処分、重大な債務の負担その他の会社財産の状況に重要な影響を与える事象が生じたときは、その内容(備置開始日(法第百八十二条の二第一項各号に掲げる日のいずれか早い日をいう。次号において同じ。)後株式の併合がその効力を生ずる日までの間に新たな最終事業年度が存することとなる場合にあっては、当該新たな最終事業年度の末日後に生じた事象の内容に限る。)

 

 

株主総会決議取消請求控訴事件

【事件番号】      東京高等裁判所判決/令和3年(ネ)第840号

【判決日付】      令和3年9月21日

【判示事項】      1 議決権行使の基準日を定めなかった場合における、招集通知の発送後、その株主総会の開催までに株式譲渡により株式を取得した株主に対する招集通知発送の要否

             2 会社法181条1項の通知と同法180条2項各号の事項が記載された招集通知の送付

             3 会社法施行規則33条の9第2号イと自己株式の消却

             4 先行株式併合と日時が近接し、株式併合の目的を同じくする後行株式併合における端数処理交付金額

             5 代理人の氏名等が白紙である委任状に基づく議決権行使の効力

             6 株主名簿に株式を取得した日として記載される日

【判決要旨】      1 株主総会を開催するに際して議決権行使の基準日を定めなかった場合、株主総会の招集通知は、その発送の時点において株主名簿に記載または記録されている株主に対して発送すれば足り、招集通知の発送後、その株主総会の開催までに株式譲渡により株式を取得した株主がいたとしても、当該株主に改めて招集通知を発送する必要はない。

             2 会社法180条2項各号の事項が記載された招集通知の送付をもって同法181条1項の通知をしているといえる。

             3 自己株式の消却は、「会社財産の状況に重要な影響を与える事象」(会社法施行規則33条の9第2号イ)に当たらない。

             4 先行株式併合において客観的にみて公正な手続が実質的に履践された上で端数処理交付見込額が定められている場合には、先行株式併合と日時が近接し、株式併合の目的を同じくする後行株式併合においても、特段の事情がない限り先行株式併合における手続で定められた端数処理交付金額を尊重すべきであるとした事例。

             5 株主総会において議決権の代理行使を委任状によって行う場合、あらかじめ議案として示された内容について、賛否の意思が示されていれば、受任者(代理人)の住所、氏名が白紙であっても無効ではなく、受任者はその委任者の意思どおりに議決権を有効、適法に行使したものと解される。

             6 株主名簿に株式を取得した日として記載されるのは、一般に名義書換請求を会社が受け付けた(受理した)日である。

【参照条文】      会社法831

             会社法299

             会社法369-2

【掲載誌】        金融・商事判例1639号13頁

 

       主   文

 

 1 本件控訴をいずれも棄却する。

 2 控訴費用は控訴人の負担とする。

 

       事実及び理由

 

第1 控訴の趣旨

1 原判決を取り消す。

2 (主位的請求)

 被告の令和元年5月8日開催の臨時株主総会において、承認決議された原判決別紙決議一覧1及び2の各決議を取り消す。

(予備的請求)

 被控訴人の令和元年5月8日開催の臨時株主総会において、承認決議された原判決別紙決議一覧1及び2の各決議が無効であることを確認する。

第2 事案の概要(以下、略称は原判決の例による。)

1 本件は、被控訴人の株主であった控訴人が、被控訴人の令和元年5月8日付け本件株主総会における本件各決議について、主位的に取消しを求めるとともに、予備的に無効であることの確認を求める事案である。

 原審は、本件各決議に取消事由及び無効事由はいずれも認められないとして、控訴人の請求をいずれも棄却したところ、控訴人はこれを不服として控訴を提起した。

2 前提事実、争点及び争点に関する当事者の主張は、後記第3の2における控訴人の当審における補充主張を付加するほかは、原判決の「事実及び理由」の「第2 事案の概要」(原判決2頁3行目から10頁21行目まで)に記載のとおりであるから、これを引用する。

第3 当裁判所の判断

(後略)

 

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