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2022年10月13日
報道および取材の自由と憲法21条

取材フィルム提出命令に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件

【事件番号】      最高裁判所大法廷決定/昭和44年(し)第68号

【判決日付】      昭和44年11月26日

【判示事項】      1、報道および取材の自由と憲法21条

             2、報道機関の取材フィルムに対する提出命令の許容される限度

【判決要旨】      1、報道の自由は、表現の自由を規定した憲法21条の保障のもとにあり、報道のための取材の自由も、同条の精神に照らし、十分尊重に値いするものといわなければならない。

             2、報道機関の取材フィルムに対する提出命令の許容されるか否かは、審判の対象とされている犯罪の性質、態様、軽重および取材したものの証拠としての価値、公正な刑事裁判を実現するにあたっての必要性の有無を考慮するとともに、これによって報道機関の取材の自由が妨げられる程度、これが報道の自由に及ぼす影響の度合その他諸般の事情を比較衡量して決せられるべきであり、これを刑事裁判の証拠として使用することがやむを得ないと認められる場合でも、それによって受ける報道機関の不利益が必要な限度をこえないように配慮されなければならない。

【参照条文】      憲法21

             刑事訴訟法99

             刑事訴訟法262

             刑事訴訟法265

【掲載誌】        最高裁判所刑事判例集23巻11号1490頁

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