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2022年12月01日
16歳の少年が、風俗営業店(キャバクラ)で大人びた態度で平然と飲酒遊興した場合であっても、民法21条にいう「詐術を用いたとき」に当たらないとして、民法5条2項に基づく取消しが認められ、かつ、その一部については、健全な風俗を阻害するか、または、少年の思慮不足に乗じた暴利行為に該当するとし、未成年者と風俗営業店のキャバクラ接客契約それ自体が公序良俗に反し無効であるとされた事例

テーマ:消費者法,特定商取引法,割賦販売法など

16歳の少年が、風俗営業店(キャバクラ)で大人びた態度で平然と飲酒遊興した場合であっても、民法21条にいう「詐術を用いたとき」に当たらないとして、民法5条2項に基づく取消しが認められ、かつ、その一部については、健全な風俗を阻害するか、または、少年の思慮不足に乗じた暴利行為に該当するとし、未成年者と風俗営業店のキャバクラ接客契約それ自体が公序良俗に反し無効であるとされた事例

京都地方裁判所判決/平成23年(ワ)第1353号、平成23年(ワ)第1998号、平成23年(ワ)第2520号、平成23年(ワ)第2931号、平成23年(ワ)第3599号

平成25年5月23日

債務不存在確認請求事件(甲事件)、立替金反訴請求事件(乙事件)、カード利用契約無効確認等請求事件(丙事件)、カード利用代金反訴請求事件(丁事件)、カード利用代金等反訴請求事件(戊事件)

【判示事項】 1 16歳の少年が、風俗営業店(いわゆるキャバクラ)で大人びた態度で平然と飲酒遊興した場合であっても、民法21条にいう「詐術を用いたとき」に当たらないとして、民法5条2項に基づく取消しが認められ、かつ、その一部については、健全な風俗を阻害するか、または、少年の思慮不足に乗じた暴利行為に該当するとし、未成年者と風俗営業店のキャバクラ接客契約それ自体が公序良俗に反し無効であるとされた事例

2 16歳の少年が父親のクレジットカードを窃取した上、これを使用して風俗営業店で飲酒遊興代金を決済した場合、信販会社の父親に対する利用代金の支払請求の一部が権利の濫用に当たるとされた事例

【判決要旨】 16歳の少年が、風俗営業店(いわゆるキャバクラ)で大人びた態度で平然と飲酒遊興した場合であっても、民法21条にいう「詐術を用いたとき」に当たらず、民法5条2項に基づく取消しが認められ、かつ、その一部については、健全な風俗を阻害するか、または、少年の思慮不足に乗じた暴利行為に該当するとし、未成年者と風俗営業店のキャバクラ接客契約それ自体が公序良俗に反し無効であり、少年が父親のクレジットカードを窃取して決済した上記風俗営業店の代金については、信販会社の父親に対する利用代金の支払請求は、加盟店であるキャバクラの行為の悪性の程度や信販会社の本人確認の杜撰さ等の事情を考慮すれば、その一部が権利の濫用に当たる。

【参照条文】 民法1-2

       民法1-3

       民法5

       民法21

       民法90

【掲載誌】  判例時報2199号52頁

       金融法務事情1986号140頁

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