「脱獄」iPhone事件
テーマ:商標法
千葉地方裁判所判決/平成28年(わ)第1791号
平成29年5月18日
商標法違反,私電磁的記録不正作出・同供用幇助被告事件
【判示事項】 基本ソフト(OS)を不正に改造した米社のスマートフォン「iPhone」をネットで販売した
として商標法違反などの罪に問われた事案。裁判所は,「脱獄」と呼ばれるOSの改造によって,真正商品では利用できないアプリをインストールして利用することが可能になったこと自体,iPhoneのスマートフォンとしての機能に重要な変更を加えるものとして,商標権侵害罪の成立を認め,被告人から脱獄iPhoneを購入した本犯者が,オンラインゲームにおいて適正にクリアしたという内容虚偽のデータをサーバーコンピューターに送信して記録させたのに先立って,被告人が本犯者の犯行を容易にしたという私電磁的記録不正作出・同供用幇助の成立も認めて,懲役1年6月,罰金50万円,懲役刑につき執行猶予3年に処した事例
【参照条文】 商標法78
商標法25
商標法2-3
【掲載誌】 判例時報2365号118頁