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2022年12月04日
商法690条と民法715条との関係

商法690条と民法715条との関係

最高裁判所第2小法廷判決/昭和45年(オ)第528号

昭和48年2月16日

【判示事項】 1、商法690条と民法715条との関係

2、船員が職務を行なうにあたり他人に加えた損害にあたるとされた事例

【判決要旨】 1、商法690条は、民法715条に対する特則として、船長その他の船員がその職務を行なうにあたり故意または過失により他人に加えた損害については、船舶所有者において、当該船員の選任・監督に関する過失の有無にかかわらず、その賠償の責に任ずべき旨を定めたものと解すべきである。

2、漁船の船長兼漁撈長が、海上で右漁船によつて操業中、紛失した漁網の補充の用にあてて操業を継続するため、付近で操業中の他の漁船の漁網を窃取した場合、これによつて右漁網の所有者の被つた損害は、船員が職務を行なうにあたり他人に加えた損害にあたる。

【参照条文】 商法690

       民法715

       船舶法35

【掲載誌】  最高裁判所民事判例集27巻1号132頁

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