賭博債権の譲渡を異議なく承諾した債務者が右債権の譲受人に対して賭博契約の公序良俗違反による無効を主張することの可否
最高裁判所第3小法廷判決平成9年11月11日
『平成9年重要判例解説』民法事件
根抵当権設定登記抹消登記手続請求本訴、賃金請求反訴事件
【判示事項】 賭博債権の譲渡を異議なく承諾した債務者が右債権の譲受人に対して賭博契約の公序良俗違反による無効を主張することの可否
【判決要旨】 賭博の勝ち負けによって生じた債権が譲渡された場合においては、右債権の債務者が異議をとどめずに右債権譲渡を承諾したときであっても、債務者に信義則に反する行為があるなどの特段の事情のない限り、債務者は、右債権の譲受人に対して右債権の発生に係る契約の公序良俗違反による無効を主張してその履行を拒むことができる
【参照条文】 民法468
民法90
【掲載誌】 最高裁判所民事判例集51巻10号4077頁