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2023年01月15日
船舶海上保険において主務大臣の許可なしに変更された普通保険約款の拘束力

船舶海上保険において主務大臣の許可なしに変更された普通保険約款の拘束力

船舶海上保険金請求事件

【事件番号】 最高裁判所第1小法廷判決/昭和41年(オ)第768号

【判決日付】 昭和45年12月24日

【判示事項】 船舶海上保険において主務大臣の許可なしに変更された普通保険約款の拘束力

【判決要旨】 船舶海上保険において、保険業者が主務大臣の許可を受けないで普通保険約款を変更し、その約款に基づいて保険契約を締結しても、その変更が保険業者の恣意的な目的に出たものでなく、変更された条項が強行法規もしくは公序良俗に違反しまたはとくに不合理なものである場合でないかぎり、変更後の約款は、保険契約の内容を定めるものとして当事者を拘束する効力を有する。

【参照条文】 民法91

       商法815

       保険業法1

       保険業法10

【掲載誌】  最高裁判所民事判例集24巻13号2187頁

民法

第五款 定型約款

(定型約款の合意)

第五百四十八条の二  定型取引(ある特定の者が不特定多数の者を相手方として行う取引であって、その内容の全部又は一部が画一的であることがその双方にとって合理的なものをいう。以下同じ。)を行うことの合意(次条において「定型取引合意」という。)をした者は、次に掲げる場合には、定型約款(定型取引において、契約の内容とすることを目的としてその特定の者により準備された条項の総体をいう。以下同じ。)の個別の条項についても合意をしたものとみなす。

一  定型約款を契約の内容とする旨の合意をしたとき。

二  定型約款を準備した者(以下「定型約款準備者」という。)があらかじめその定型約款を契約の内容とする旨を相手方に表示していたとき。

2  前項の規定にかかわらず、同項の条項のうち、相手方の権利を制限し、又は相手方の義務を加重する条項であって、その定型取引の態様及びその実情並びに取引上の社会通念に照らして第一条第二項に規定する基本原則に反して相手方の利益を一方的に害すると認められるものについては、合意をしなかったものとみなす。

(定型約款の内容の表示)

第五百四十八条の三  定型取引を行い、又は行おうとする定型約款準備者は、定型取引合意の前又は定型取引合意の後相当の期間内に相手方から請求があった場合には、遅滞なく、相当な方法でその定型約款の内容を示さなければならない。 ただし、定型約款準備者が既に相手方に対して定型約款を記載した書面を交付し、又はこれを記録した電磁的記録を提供していたときは、この限りでない。

2  定型約款準備者が定型取引合意の前において前項の請求を拒んだときは、前条の規定は、適用しない。 ただし、一時的な通信障害が発生した場合その他正当な事由がある場合は、この限りでない。

(定型約款の変更)

第五百四十八条の四  定型約款準備者は、次に掲げる場合には、定型約款の変更をすることにより、変更後の定型約款の条項について合意があったものとみなし、個別に相手方と合意をすることなく契約の内容を変更することができる。

一  定型約款の変更が、相手方の一般の利益に適合するとき。

二  定型約款の変更が、契約をした目的に反せず、かつ、変更の必要性、変更後の内容の相当性、この条の規定により定型約款の変更をすることがある旨の定めの有無及びその内容その他の変更に係る事情に照らして合理的なものであるとき。

2  定型約款準備者は、前項の規定による定型約款の変更をするときは、その効力発生時期を定め、かつ、定型約款を変更する旨及び変更後の定型約款の内容並びにその効力発生時期をインターネットの利用その他の適切な方法により周知しなければならない。

3  第一項第二号の規定による定型約款の変更は、前項の効力発生時期が到来するまでに同項の規定による周知をしなければ、その効力を生じない。

4  第五百四十八条の二第二項の規定は、第一項の規定による定型約款の変更については、適用しない。

平成七年法律第百五号

保険業法

目的)

第一条 この法律は、保険業の公共性にかんがみ、保険業を行う者の業務の健全かつ適切な運営及び保険募集の公正を確保することにより、保険契約者等の保護を図り、もって国民生活の安定及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。

(免許申請手続)

第四条 前条第一項の免許を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した免許申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。

一 商号又は名称

二 資本金の額又は基金の総額

三 取締役及び監査役(監査等委員会設置会社(監査等委員会を置く株式会社又は相互会社をいう。第八条の二第一項第二号、第二百四十九条の二第三項、第二百七十二条の二第一項第三号及び第三百三十三条第一項第十七号において同じ。)にあっては取締役、指名委員会等設置会社(指名委員会、監査委員会及び報酬委員会(以下「指名委員会等」という。)を置く株式会社又は相互会社をいう。第八条第一項、第八条の二第一項第一号、第百三十六条の二第一項、第二百七十二条の二第一項第三号及び第二百七十二条の十第一項において同じ。)にあっては取締役及び執行役)の氏名

四 受けようとする免許の種類

五 本店又は主たる事務所の所在地

2 前項の免許申請書には、次に掲げる書類その他内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

一 定款

二 事業方法書

三 普通保険約款

四 保険料及び責任準備金の算出方法書

3 前項の場合において、同項第一号の定款が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして内閣府令で定めるものをいう。第三百九条第一項及び第四項第二号を除き、以下同じ。)で作成されているときは、書類に代えて電磁的記録を添付することができる。

4 第二項第二号から第四号までに掲げる書類には、内閣府令で定める事項を記載しなければならない。

第六章 監督

(事業方法書等に定めた事項の変更)

第百二十三条 保険会社は、第四条第二項第二号から第四号までに掲げる書類に定めた事項(保険契約者等の保護に欠けるおそれが少ないものとして内閣府令で定める事項を除く。)を変更しようとするときは、内閣総理大臣の認可を受けなければならない。

2 保険会社は、前項に規定する書類に定めた事項を変更しようとする場合で、同項の内閣府令で定める事項を変更しようとするときは、あらかじめ当該変更しようとする旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。

(事業方法書等に定めた事項の変更の認可)

第百二十四条 内閣総理大臣は、前条第一項の認可の申請があったときは、次の各号に掲げる事項について、当該各号に定める基準に適合するかどうかを審査しなければならない。

一 第四条第二項第二号及び第三号に掲げる書類に定めた事項 第五条第一項第三号イからホまでに掲げる基準

二 第四条第二項第四号に掲げる書類に定めた事項 第五条第一項第四号イからハまでに掲げる基準

(事業方法書等に定めた事項の変更の届出等)

第百二十五条 第百二十三条第二項の規定による届出があった場合には、内閣総理大臣が当該届出を受理した日の翌日から起算して九十日を経過した日に、当該届出に係る変更があったものとする。

2 内閣総理大臣は、第百二十三条第二項の規定による届出に係る事項が第五条第一項第三号イからホまで又は第四号イからハまでに掲げる基準に適合していると認めるときは、前項に規定する期間を相当と認める期間に短縮することができる。この場合において、内閣総理大臣は、当該届出をした者に対し、遅滞なく、当該短縮後の期間を通知しなければならない。

3 内閣総理大臣は、第百二十三条第二項の規定による届出に係る事項が第五条第一項第三号イからホまで又は第四号イからハまでに掲げる基準に適合するかどうかについて審査するため相当の期間を要し、当該審査が第一項に規定する期間内に終了しないと認める相当の理由があるときは、当該期間を相当と認める期間に延長することができる。この場合において、内閣総理大臣は、当該届出をした者に対し、遅滞なく、当該延長後の期間及び当該延長の理由を通知しなければならない。

4 内閣総理大臣は、第百二十三条第二項の規定による届出に係る事項が第五条第一項第三号イからホまで又は第四号イからハまでに掲げる基準に適合しないと認めるときは、当該届出を受理した日の翌日から起算して九十日を経過する日までの期間(前項の規定により当該期間が延長された場合にあっては、当該延長後の期間)内に限り、当該届出をした者に対し、期限を付して当該届出に係る事項について変更を命じ、又は当該届出の撤回を命ずることができる。

(定款の変更の認可)

第百二十六条 保険会社の次に掲げる事項に係る定款の変更についての株主総会又は社員総会若しくは総代会の決議は、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

一 商号又は名称

二 基金の償却に関する事項

三 社員の退社事由

四 総代の定数及び選出方法に関する事項

五 第六十三条第一項の契約に関する事項

六 第八十六条第五項の組織変更後株式会社における契約者配当に係る方針に関する事項

七 第百八十二条の残余財産の処分に関する事項

八 第二百四十条の五第五項の方針に関する事項

(届出事項)

第百二十七条 保険会社は、次の各号のいずれかに該当するときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。

一 保険業を開始したとき。

二 第百六条第一項第十二号から第十五号までに掲げる会社(同条第四項の規定により子会社とすることについて認可を受けなければならないとされるものを除く。)を子会社としようとするとき(第百四十二条、第百六十七条第一項又は第百七十三条の六第一項の規定による認可を受けて事業の譲受け、合併又は会社分割をしようとする場合を除く。)。

三 その子会社が子会社でなくなったとき(第百四十二条又は第百七十三条の六第一項の規定による認可を受けて事業の譲渡又は会社分割をした場合を除く。)、又は子会社対象保険会社等に該当する子会社が当該子会社対象保険会社等に該当しない子会社になったとき。

四 資本金の額又は基金の総額を増額しようとするとき。

五 他に特段の定めのある事項以外の事項に係る定款の変更をしたとき。

六 外国において支店若しくは従たる事務所又は駐在員事務所を設置しようとするとき。

七 その総株主の議決権の百分の五を超える議決権が一の株主により取得又は保有されることとなったとき。

八 その他内閣府令(金融破綻処理制度及び金融危機管理に係るものについては、内閣府令・財務省令)で定める場合に該当するとき。

2 第二条第十五項の規定は、前項第七号に規定する一の株主が取得し、又は保有することとなった保険会社の議決権について準用する。

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