併合罪の各一部につき第1審、控訴審および上告審において順次無罪の判決があった場合の刑事補償請求の期間
最高裁判所第1小法廷決定/昭和58年(も)第1号
昭和59年11月30日
刑事補償請求事件
【判示事項】 1 併合罪の各一部につき第1審、控訴審および上告審において順次無罪の判決があった場合の刑事補償請求の期間
2 併合罪の各一部につき第1審、控訴審および上告審において順次無罪の判決があった場合の刑事補償の管轄裁判所
【判決要旨】 1 併合罪として起訴された事実中、甲事実につき第1審において、乙事実につき控訴審において、丙事実につき上告審において、順次無罪の判決があり、それぞれ当該審級で確定し、かつ、請求人に対する拘禁がすべて右全事実によるものと認められる場合の刑事補償請求の期間は、右全事実の関係で、上告審判決が確定した日から起算すべきである。
2 併合罪として起訴された事実中、甲事実につき第1審において、乙事実につき控訴審において、丙事実につき上告審において、順次無罪の判決があり、それぞれ当該審級で確定し、かつ、請求人に対する拘禁がすべて右全事実によるものと認められる場合の刑事補償の管轄裁判所は、右全事実の関係で、上告裁判所と解すべきである。
【参照条文】 刑事補償法1-1
刑事補償法3
刑事補償法7
刑事補償法6
【掲載誌】 最高裁判所刑事判例集38巻11号3008頁
最高裁判所裁判集刑事238号309頁
裁判所時報898号3頁
判例タイムズ545号120頁
判例時報1139号25頁