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2023年11月29日
会社法の平成26年改正その8 第8章 公開会社における事業報告の記載事項

第8章 公開会社における事業報告の記載事項

公開会社の事業報告には、追加で(1)株式会社の現況に関する事項、(2)会社役員に関する事項、(3)株式に関する事項、(4)新株予約権等に関する事項を記載します。

 

(1) 株式会社の現況に関する事項(施行規則120)※

① 主要な事業内容

② 主要な営業所、工場並びに使用人の状況

③ 主要な借入先、借入額

④ 当該事業年度の事業の経過及び成果

⑤ 重要な資金調達、設備投資の状況、及び合併、会社分割、事業譲渡等の状況

⑥ 直前3事業年度の財産及び損益の状況

⑦ 重要な親会社及び子会社の状況

⑧ 対処すべき課題

⑨ その他会社の現況に関する重要な事項

 

(2) 会社役員に関する事項(施行規則121)

① 役員の氏名、地位及び担当、重要な兼職の状況

② 役員と責任限定契約を締結しているときは、当該契約の内容の概要

③ 役員の報酬に関する事項

④ 役員の辞任又は解任に関する事項

⑤ 監査役等の財務及び会計に関する知見の記載

⑥ 常勤の監査等委員、監査委員の選定の有無及びその理由

⑦ その他役員に関する重要な事項

※社外役員について、次の事項を記載する必要があります。すなわち、大会社かつ有価証券報告書提出会社の監査役設置会社であり社外取締役を置いていない場合、社外取締役を置くことが相当でない理由を事業報告に記載する必要があります。なお、社外監査役が2名以上であることのみをもって、当該理由とすることはできません(施行規則124条第2項、3項)。

 

② 責任限定契約に関する記載が新規に追加されました。

 

⑥ 事業年度末において監査等委員会設置会社、指名委員会等設置会社である場合、常勤の監査等委員に関する事項を記載することが追加されました。

 

 

第9章 事業報告の附属明細書

事業報告の附属明細書には、事業報告の内容を補足する重要な事項を記載するものとされています。また、公開会社においては、役員の他の会社の業務執行取締役など重要な兼職の状況を記載します(施行規則128条第1項、第2項)。

なお、会計監査人設置会社以外の公開会社において、親会社等との一定の関連当事者取引について個別注記表での注記を省略する場合、事業報告の附属明細書において、一定事項の記載を行うことになります(施行規則128条第3項)。

 

会計監査人設置会社以外の公開会社において、株式会社とその親会社等との取引について、事業報告の附属明細書に記載する場合の取扱いが追加されました。

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