第8章 電気通信事業法の適用を受ける事業者の要件
電気通信事業法の適用を受けるのは、以下の要件を全て満たす事業者です。
「電気通信事業」を行っていること
電気通信事業を「営んでいる」こと
適用除外に該当しないこと
各要件をそれぞれ解説します。
「電気通信事業」を行っていること
「電気通信事業」とは、電気通信役務を他人の需要に応じるために提供する事業を意味します(電気通信事業法2条4号)。関連する用語の定義は、以下のとおりです。
電気通信事業法の対象となる事業者
電気通信業法の対象となるのは、電気通信サービスの提供自体を事業としており、当該事業で利益を得ようとする事業者です。
ただし、以下の事業は、電気通信サービスを提供していても電気通信事業として該当せず、電気通信事業法は適用されません。
電気通信事業として該当しない事業の例
・ 企業・個人・自治会等のホームページ運営
・ 証券・金融商品等のオンライン販売
・ 物・商品のオンライン販売
・ 製造した商品のオンライン販売
出典:総務省「電気通信事業参入マニュアル ガイドブック」
電気通信事業を営む事業者で総務大臣の登録を受け、総務省令で定めるところにより届出をした者を「電気通信事業者」といいます。
たとえば、スマートフォンなどの携帯電話回線や、インターネット回線を提供する事業者です。
また電気通信事業を営む者は登録・届出が必要な「電気通信事業者」と、登録・届出が不要な「第3号事業者」にわかれます。
事業者 |
電気通信事業者 |
第3号事業者 |
登録・届出の有無 |
必要 |
不要 |
サービス例 |
・ 固定電話 ・ 携帯電話 ・ 電子メール ・ インターネット接続サービスなど ・ SNS ・ 各種情報のオンライン提供 ・ オンライン検索サービスなど |
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出典:総務省「電気通信事業参入マニュアル ガイドブック」