第15章 特定利用者情報の取り扱いに関する規律が新設
電気通信事業法改正では、新たに「特定利用者情報の取り扱いに関する規律」が創設されています。
特定利用者情報とは、電気通信役務に関して取得する利用者に関する情報のうち、以下2つ要件のいずれかに該当するものを意味します(電気通信事業法27条の5)。
・通信の秘密に関する情報
個人間の通信(電話・メールなど)の内容など
・利用者を識別することができる情報であって、総務省令で定めるもの
サービス利用時に、利用者に付与されるIDや番号など
情報 |
内容
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通信の秘密に該当する情報
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利用者を識別でき、かつ総務省令で定める情報 |
・ 個別の通信にかかわる通信内容 ・ 個別の通信にかかわる通信の日時、場所 ・ 通信当事者の氏名、住所、電話番号、個別識別符号、通信回数など
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以下の利用者に関するデータベース化された情報 ・ 電気通信事業者(第三号事業を含む)を営む者との間で契約を行った者 ・ IDや番号を付与されてサービスを利用する者 |
出典:総務省「電気通信事業法施行規則等の一部改正について」
出典:総務省「電気通信事業法及び通信(信書等を含む)の秘密」
検索情報電気通信役務と媒介相当電気通信役務の対象になる電気通信役務の要件は、以下です。
電気通信役務 |
要件 |
検索情報電気通信役務
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・ 利用者数が1,000万人以上 ・ 分野横断的な検索サービスを提供する電気通信役務(レストランや商品などの特定分野のみの検索サービスは除く) |
媒介相当電気通信役務
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・ 利用者数が1,000万人以上 ・ 主として不特定の利用者間の交流を実質的に媒介する電気通信役務(付随的に当該電気通信役務を提供する電気通信役務および商取引に関する情報のみ取り扱う電気通信役務は除く) |
出典:総務省「電気通信事業法施行規則等の一部改正について」