税理士、計理士の作成した書類、帳簿の記載内容を信頼するに足りないものと認めてメモ帳により収入金額を査定しても、税理士法、公認会計士法に違背するものではないとされた事例
法人税審査決定額に対する取消変更請求
最高裁判所第1小法廷判決/昭和32年(オ)第1081号
昭和33年4月10日
【判示事項】 税理士、計理士の作成した書類、帳簿の記載内容を信頼するに足りないものと認めてメモ帳により収入金額を査定しても、税理士法、公認会計士法に違背するものではないとされた事例
【判決要旨】 税理士法第一条、第二条、公認会計士法第六十3条、旧計理士法第一条、第二条は、税理士、計理士の指導の下に作成しあるいは調製した書類ないしは帳簿の記載を必ずしも真実に合致するものと認めなければならない趣旨を規定したものではないから、その帳簿書類における収入金額の記載が過少であつて、その記載内容は信頼するに足りないものであると断定したからといつてそこに法条に違背する違法ありというを得ない。
【掲載誌】 最高裁判所裁判集民事31号123頁
税務訴訟資料26号280頁