交通事故・相続・債権回収でお困りの方はお気軽にご相談下さい

法律相談のご予約・お問い合わせはこちらまで03−6904−7423
新着情報
2024年02月01日
大学教員の70歳定年

大学教員の70歳定年

 定年を70歳とする合意や労使慣行については否定される傾向が強いが、原告側の主張が認められたケースとしては、①就業規則上は65歳定年となっていたところ、教授会の議決を経た場合には70歳までの定年延長が事実たる慣習として労働契約の内容となっていたとして、65歳の定年退職者に定年延長を認めなかった理事会決議につき解雇権濫用に当たるとされたものとして、日本大学(定年)事件(東京地決平成13年7月25日労判818号46頁)および日本大学(定年・本訴)事件(東京地判平成14年12月25日労判845号33頁)、また、②労使慣行性は否定しつつ、定年後再雇用による雇用継続の期待への合理性を認め、再雇用不締結を権利濫用と認めた学校法人尚美学園(大学専任教員A・再雇用拒否)事件(東京地判平成28年5月10日労判本号51頁)などがある。

逆に認められなかったケースとしては、①65歳定年の後に1年契約を3回更新されていたが、その後更新されなかったケース(明治大学事件・東京地判平成元年3月31日労判539号49頁)、②63歳定年制の下で、教授会が再採用を決定しながら常務理事会が再採用しないと決定したため定年退職せざるをえなかったケース(長崎総合科学大学事件・長崎地決平成5年7月28日労判637号11頁)、③定年である65歳に達した後に1年間の定年延長を受けていたが、その後定年延長がなされず退職扱いとなったケース(学校法人同志社〔大学院教授・定年延長拒否〕事件・大阪高判平成26年9月11日労判1107号23頁)、④東京高判平成29年3月9日労判1180号89頁 [学校法人尚美学園 (尚美学園大学)事件]などがある。

 

top

法律相談のご予約・お問い合わせはこちらまで03−6904−7423