刑訴220条1項2号の捜索差押として適法と認められた事例……被疑者の不在中になされた捜索差押
麻薬取締法違反被告事件
【事件番号】 最高裁判所大法廷判決/昭和31年(あ)第2863号
【判決日付】 昭和36年6月7日
【判示事項】 (1)刑訴220条1項2号の捜索差押として適法と認められた事例……被疑者の不在中になされた捜索差押
(2)捜索差押手続の違法と証拠の証拠能力……被告人が証拠とすることに同意した場合は如何
刑事訴訟法220-2
【掲載誌】 最高裁判所刑事判例集15巻6号915頁
憲法
第三十五条 何人も、その住居、書類及び所持品について、侵入、捜索及び押収を受けることのない権利は、第三十三条の場合を除いては、正当な理由に基いて発せられ、且つ捜索する場所及び押収する物を明示する令状がなければ、侵されない。
② 捜索又は押収は、権限を有する司法官憲が発する各別の令状により、これを行ふ。
刑事訴訟法
第二百二十条 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、第百九十九条の規定により被疑者を逮捕する場合又は現行犯人を逮捕する場合において必要があるときは、左の処分をすることができる。第二百十条の規定により被疑者を逮捕する場合において必要があるときも、同様である。
一 人の住居又は人の看守する邸宅、建造物若しくは船舶内に入り被疑者の捜索をすること。
二 逮捕の現場で差押、捜索又は検証をすること。
② 前項後段の場合において逮捕状が得られなかつたときは、差押物は、直ちにこれを還付しなければならない。第百二十三条第三項の規定は、この場合についてこれを準用する。
③ 第一項の処分をするには、令状は、これを必要としない。
④ 第一項第二号及び前項の規定は、検察事務官又は司法警察職員が勾引状又は勾留状を執行する場合にこれを準用する。被疑者に対して発せられた勾引状又は勾留状を執行する場合には、第一項第一号の規定をも準用する。