名称を「アクシスフォーマー」とする健康器具を販売していた原告が,被告に対し,被告開設のウェブサイト下のウェブページにおける,①掲載記事によって原告製品・原告の信用が毀損されたとして不法行為に基づき,②原告特定商品等表示と類似するドメイン名の使用が不正競争に当たるとして使用料相当額の,③原告著作物の掲載が著作権侵害に当たるとして利用料相当額の,④発信者情報開示請求及び本件訴訟の各弁護士費用を合計した損害額等の支払を求めた事案。
損害賠償請求事件
【事件番号】 大阪地方裁判所判決/平成28年(ワ)第7393号
【判決日付】 平成29年3月21日
【判示事項】 名称を「アクシスフォーマー」とする健康器具を販売していた原告が,被告に対し,被告開設のウェブサイト下のウェブページにおける,①掲載記事によって原告製品・原告の信用が毀損されたとして不法行為に基づき,②原告特定商品等表示と類似するドメイン名の使用が不正競争に当たるとして使用料相当額の,③原告著作物の掲載が著作権侵害に当たるとして利用料相当額の,④発信者情報開示請求及び本件訴訟の各弁護士費用を合計した損害額等の支払を求めた事案。
裁判所は,①につき,本件記事を掲載した被告の行為により名誉毀損の不法行為が成立するとし,②被告は原告に損害を加える目的で,原告の特定商品等表示である原告製品名と類似のドメイン名を使用したもので不正競争に当たるとし,③被告は原告の著作権及び公衆送信権を侵害したものであるなどとして,①ないし④の損害賠償請求につき,それらの一部を認容した事例
【掲載誌】 LLI/DB 判例秘書登載
民法
(不法行為による損害賠償)
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
著作権法
(複製権)
第二十一条 著作者は、その著作物を複製する権利を専有する。
(公衆送信権等)
第二十三条 著作者は、その著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行う権利を専有する。
2 著作者は、公衆送信されるその著作物を受信装置を用いて公に伝達する権利を専有する。
主 文
1 被告は,原告に対し,65万円及びこれに対する平成28年8月4日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用はこれを50分し,その3を被告の負担とし,その余を原告の負担とする。
4 この判決は,第1項に限り仮に執行することができる。