預託金会員制ゴルフクラブの当事者能力
テーマ:民事法・民事訴訟法・民事執行法,ADR
最高裁判所第2小法廷判決平成14年6月7日
『平成14年重要判例解説』民事訴訟法1事件
船橋カントリー倶楽部事件
書類等閲覧等請求事件
【判示事項】 預託金会員制のゴルフクラブが民訴法29条にいう「法人でない社団」に当たるとされた事例
【判決要旨】 預託金会員制のゴルフクラブにおいて、多数決の原則が行われ、構成員の変更にかかわらず団体そのものが存続し、規約により代表の方法、総会の運営等が定められていること、同クラブには、固定資産又は基本的財産は有しないが、団体として内部的に運営され対外的にも活動するのに必要な収入の仕組みが確保され、かつ、規約に基づいて収支を管理する体制も備わっていること、同クラブが、ゴルフ場経営会社との間でゴルフ場の経営等に関する協約書を調印し、同会社や会員個人とは別個の独立した存在としての社会的実体を有していることなど判示の事情の下においては、上記クラブは、民訴法29条にいう「法人でない社団」に当たる。
【参照条文】 民事訴訟法29
民法33
民法3編2章
【掲載誌】 最高裁判所民事判例集56巻5号899頁