責任能力と事理弁識能力
責任能力とは、一般的に自らの行った行為について責任を負うことのできる能力をいう。
刑法においては、事物の是非・善悪を弁別し、かつそれに従って行動する能力をいう。また、民法では、不法行為上の責任を判断しうる能力をいう(民法712条)。12歳程度であれば備えている。
事理弁識能力
「事理弁識能力」とは、法律行為の結果を判断することができるだけの精神能力のことです。
具体的には、この商品を購入するといくら支払う義務が発生し、自分には貯金と収入がいくらあるから自分はこの商品を買うことができる、といったことを判断する能力だとイメージしてください。
【意思能力】 意思能力とは、有効に意思表示をする能力のこと。具体的には自己の行為の結果を弁識するに足りる精神的な能力のことである。 民法第7条の「事理を弁識する能力」(事理弁識能力)は、意思能力に解釈する。意思能力の有無は、問題となる行為ごとに個別に判断される。一般的に、10歳未満の幼児や泥酔者、重い精神病や認知症にある者は、意思能力がないとされる。
【行為能力】 行為能力とは、単独で有効に法律行為をなし得る地位または資格のこと。 行為能力が制限される者を「制限行為能力者」と称し、具体的には未成年者、成年被後見人、被保佐人、同意権付与の審判(民法17条第1項の審判)を受けた被補助人を指す(民法20条第1項)。