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2024年04月04日
代理人が権限を濫用して約束手形の振出人のためにした手形上の保証と手形受取人に対する国税滞納処分として手形を差し押えた国に対する保証人の責任

代理人が権限を濫用して約束手形の振出人のためにした手形上の保証と手形受取人に対する国税滞納処分として手形を差し押えた国に対する保証人の責任

約束手形金請求事件

【事件番号】 最高裁判所第2小法廷判決/昭和42年(オ)第694号

【判決日付】 昭和44年11月14日

【判示事項】 代理人が権限を濫用して約束手形の振出人のためにした手形上の保証と手形受取人に対する国税滞納処分として手形を差し押えた国に対する保証人の責任

【判決要旨】 代理人が、自己の利益をはかるため、代理権限を濫用して、約束手形の振出人のために、本人名義で手形上の保証をした場合において、代理人から手形の交付を受けた手形受取人が権限濫用の事実を知りうべきであつたときは、受取人に対する国税滞納処分として右手形を差し押えて占有するに至つた国において、差押当時受取人の知情の点につき善意であつてことを主張立証しないかぎり、本人である保証人は、国に対し、手形上の保証による責任を負但しない。

【参照条文】 民法93

       民法94

       手形法77-3

       手形法32

【掲載誌】  最高裁判所民事判例集23巻11号2023頁

民法

(心裡り留保)

第九十三条 意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。ただし、相手方がその意思表示が表意者の真意ではないことを知り、又は知ることができたときは、その意思表示は、無効とする。

2 前項ただし書の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。

(虚偽表示)

第九十四条 相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。

2 前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。

手形法

第七十七条 左ノ事項ニ関スル為替手形ニ付テノ規定ハ約束手形ノ性質ニ反セザル限リ之ヲ約束手形ニ準用ス

一 裏書(第十一条乃至第二十条)

二 満期(第三十三条乃至第三十七条)

三 支払(第三十八条乃至第四十二条)

四 支払拒絶ニ因ル遡求(第四十三条乃至第五十条、第五十二条乃至第五十四条)

五 参加支払(第五十五条、第五十九条乃至第六十三条)

六 謄本(第六十七条及第六十八条)

七 変造(第六十九条)

八 時効(第七十条及第七十一条)

九 休日、期間ノ計算及恩恵日ノ禁止(第七十二条乃至第七十四条)

② 第三者方ニテ又ハ支払人ノ住所地ニ非ザル地ニ於テ支払ヲ為スベキ為替手形(第四条及第二十七条)、利息ノ約定(第五条)、支払金額ニ関スル記載ノ差異(第六条)、第七条ニ規定スル条件ノ下ニ為サレタル署名ノ効果、権限ナクシテ又ハ之ヲ超エテ為シタル者ノ署名ノ効果(第八条)及白地為替手形(第十条)ニ関スル規定モ亦之ヲ約束手形ニ準用ス

③ 保証ニ関スル規定(第三十条乃至第三十二条)モ亦之ヲ約束手形ニ準用ス第三十一条末項ノ場合ニ於テ何人ノ為ニ保証ヲ為シタルカヲ表示セザルトキハ約束手形ノ振出人ノ為ニ之ヲ為シタルモノト看做ス

第三十二条 保証人ハ保証セラレタル者ト同一ノ責任ヲ負フ

② 保証ハ其ノ担保シタル債務ガ方式ノ瑕疵ヲ除キ他ノ如何ナル事由ニ因リテ無効ナルトキト雖モ之ヲ有効トス

③ 保証人ガ為替手形ノ支払ヲ為シタルトキハ保証セラレタル者及其ノ者ノ為替手形上ノ債務者ニ対シ為替手形ヨリ生ズル権利ヲ取得ス

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