働き方改革関連法により,長時間労働の是正や多様な働き方実現のための新たな施策等が導入される。本書では,実務に精通した研究者が,契約締結から終了にいたるプロセスの中で実際に問題となりうるケースを用いて,労働法実務の今後を描き出す。 .
目次.
第1章 労働契約の成立と若者・高齢者雇用(小西康之・山下 昇)
第2章 パート・有期雇用(野川 忍・水町勇一郎・北岡大介)
第3章 派遣労働(橋本陽子)
第4章 雇用平等・障害者差別の禁止(長谷川珠子)
第5章 人事制度(土田道夫)
第6章 労働関係の変動,企業における人格的利益,ハラスメント(水町勇一郎・大橋 將)
第7章 労働時間(山本圭子)
第8章 労働者の傷病,労働災害・メンタルヘルス(北岡大介・鎌田耕一)
第9章 労働契約の終了・退職金・年金(原 昌登・渡邊絹子・北岡大介)
第10章 国際化への対応(早川智津子)
第11章 今後の労使関係(野川 忍)
鼎談:雇用社会における労使関係の将来展望(菅野和夫・逢見直人・荻野勝彦)
感想
表紙は地味だが、目次を読んで久しぶりにワクワクする気持ちを味わいました。
令和元年出版にふさわしい現代の論点ばかりが収められています。
裁判例の引用は網羅的でなく、論稿も簡潔ではあるが、今後の研究にあたっての問題意識を養うことができます。
労働法の中上級者向け。