第4章 【参考】国土審議会土地政策分科会特別部会とりまとめ概要
○ 人口減少社会における土地利用の担い手の減少や利用意向の低下等を背景に、管理不全の土地が増加している。
○ 管理不全の土地は周囲に悪影響を及ぼすが、所有権を持つ土地所有者以外が悪影響を除去することは、現状、大きな困難が伴う。
○ 土地についての基本理念を定めた土地基本法においても、土地の積極的利用以外の場面に関する規律が明確でない。
土地の管理不全による悪影響の発生
・ 草木の繁茂、害虫の発生
・ 土地の荒廃、境界や所有者の不明化
・ 景観上の阻害、防犯上の懸念、不法投棄等の派生的な悪影響の誘発
・ 災害の発生要因、災害復旧・復興の支障
○ 土地基本法において、人口減少社会に対応した新たな土地政策の基本理念を明らかにしていくことが必要。
○ 土地の利用を阻害する要因を解消し、適切な利用・管理を促進することが必要。
○ 所有者に利用意向がない土地を含め、土地の利用・管理に関して所有者が負うべき責務や、その担保方策について検討することが必要。
・ 地価が下落し、積極的な利用・取引が期待できない土地が増加する中で、どのような規律が求められるか明確な規定がない
・ 現行制度下における管理不全の土地に対する取組は、強制力がない、手続負
担が大きいなど、課題を抱える
・ 適正な利用・取引を追求する現行の規律も維持しつつ、適切に管理されない土地に関する規律について重点的に検討することが求められている