内容紹介
地震、津波、台風、豪雨、噴火など、毎年のように日本列島を襲う大規模災害。なぜ国、自治体の対応は遅いのか。どうして被災者に救助の手が届かないのか。東日本大震災を経たいま、災害に関する複雑な法制度をわかり易く解説した上で、その限界を明らかにし、改善策を探る。被災者のために、法は何をなし得るのか。
感想
被災地の避難所の様子がリアルに書かれている。阪神・淡路大震災が発生した年に弁護士となり、以来17年にわたって災害問題に取り組んできた著者が、東日本大震災での経験を踏まえて書いた。
とても良くまとまった読みやすい本。災害の法律の入門書として読んでおきたい。法律知識がなくても読める。
東日本大震災だけではなく様々な災害を想定して、災害に関するあらゆる法律や制度を、かみ砕いた言葉で説明されている。
新聞にいろいろ登場する災害に関する制度の仕組みがよくわかる。
今の法律や制度に何が不足しているのか、災害復興についてどのような考え方で未来へ向けてどのような制度を作ってくべきかまで書かれている。