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2024年06月09日
不真正連帯債務者の一人のした相殺により債権が一部消滅したことにつき確定判決が存する場合に他の債務者と債権者間の訴訟に及ぼす効力

不真正連帯債務者の一人のした相殺により債権が一部消滅したことにつき確定判決が存する場合に他の債務者と債権者間の訴訟に及ぼす効力

損害賠償請求事件

【事件番号】 最高裁判所第1小法廷判決/昭和51年(オ)第348号

【判決日付】 昭和53年3月23日

【判示事項】 不真正連帯債務者の一人のした相殺により債権が一部消滅したことにつき確定判決が存する場合に他の債務者と債権者間の訴訟に及ぼす効力

【判決要旨】 不真正連帯債務者の一人甲と債権者との間の訴訟で、甲の提出した相殺の抗弁が採用され、訴求債権の一部消滅を肯定した判決が確定した場合でも、他の債務者乙と債権者との間の訴訟において、右債権の消滅を認めて判決の基礎とするためには、右相殺が実体法上有効であることを認定判断することを要し、右確定判決が存在するからといつて右認定判断を省略することは許されない。

【参照条文】 民事訴訟法199

       民事訴訟法201

【掲載誌】  最高裁判所裁判集民事123号273頁

       金融・商事判例548号16頁

       判例時報886号35頁

       金融法務事情864号30頁

平成29年改正により、連帯債務者の絶対効の範囲が変更されました。

民法

(連帯債務者の一人による相殺等)

第四百三十九条 連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有する場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。

2 前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、その連帯債務者の負担部分の限度において、他の連帯債務者は、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。

(相対的効力の原則)

第四百四十一条 第四百三十八条、第四百三十九条第一項及び前条に規定する場合を除き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない。ただし、債権者及び他の連帯債務者の一人が別段の意思を表示したときは、当該他の連帯債務者に対する効力は、その意思に従う。

民事訴訟法(平成八年法律第百九号)

(既判力の範囲)

第百十四条 確定判決は、主文に包含するものに限り、既判力を有する。

2 相殺のために主張した請求の成立又は不成立の判断は、相殺をもって対抗した額について既判力を有する。

(確定判決等の効力が及ぶ者の範囲)

第百十五条 確定判決は、次に掲げる者に対してその効力を有する。

一 当事者

二 当事者が他人のために原告又は被告となった場合のその他人

三 前二号に掲げる者の口頭弁論終結後の承継人

四 前三号に掲げる者のために請求の目的物を所持する者

2 前項の規定は、仮執行の宣言について準用する。

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