内容紹介
福祉労働者、特に介護従事者の厳しい労働環境の現状を知り、その待遇を招く構造的な原因を法の目線から検討する。
特集= 法による福祉の質の向上ー支える人々を支えるために
「支える人々」の待遇改善に向けた課題……中野麻美
[コラム]地域包括支援センター……畠中稔生
「感情(管理)労働」における労働者の安全と健康確保……水谷英夫
「支える人々」の多様化ー外国人の受入れを巡って……平井辰也
[コラム]精神保健福祉士の役割……野崎健太郎
施設経営における介護人材の課題ー人材の確保や労働環境を中心に……田島誠一
社会福祉の歴史から見るソーシャルワーカー……高橋康史
[コラム]社会福祉士と成年後見……仲谷もも
介護人材不足と高齢者の介護保障……原田啓一郎
感想
介護従事者の厳しい労働条件(特に低い賃金、休憩・有給休暇が取れない)、その待遇改善に向けた提言である。
ケアする労働者に対するハラスメント(ケアハラスメント、セクシャルハラスメント、パワーハラスメント)も存在する。
10年前から言われるようになった介護職の新3K(キツイ、結婚できない、将来の希望がない)という状況もある。
賃金に関しては、介護保険の場合、税金9割、利用者負担1割なので、改善できないのではないか。経営者・管理職が搾取しているというのであれば、労働者が経営側と交渉するのが本来の筋である。
ハラスメントについては、一般の労働者に対するハラスメント(セクシャルハラスメント、パワーハラスメント、マタニティハラスメント)と同様に、広く周知して世間の意識を高めるのが効果的である。