第15章 賃貸用マンションの売買仲介
東京地判平成9年10月20日判タ973号184頁
一 賃貸中のマンションを購入したところ、賃借人が暴力団員であったというだけでは、売買契約が要素の錯誤により無効とはならない
二 賃貸中のマンションの売買を媒介する宅建業者は、客観的に通常の賃料収受目的の賃貸人ならば関心を寄せるべき事項及び賃借人の属性のうちで賃貸借関係が将来継続し難くなる事情については、重要事項として調査する義務がある。その場合、通常は、入居申込書記載の事項について所有者及び管理会社に確認し、当該マンションが外観上通常の用法で使用されていることを確認すれば足りる