第9章 ⑤特許料等の料金体系見直し
1.新旧対照表
改正される条文:特許法107条1項
特許法107条1項
(旧)
特許権の設定の登録を受ける者・または特許権者は、特許料として、特許権の設定の登録の日から第67条第1項に規定する存続期間(同条第4項の規定により延長されたときは、その延長の期間を加えたもの)の満了までの各年について、一件ごとに、次の表の上欄に掲げる区分に従い同表の下欄に掲げる金額を納付しなければならない。
(新)
特許権の設定の登録を受ける者・または特許権者は、特許料として、特許権の設定の登録の日から第六十七条第1項に規定する存続期間(同条第四項の規定により延長されたときは、その延長の期間を加えたもの)の満了までの各年について、一件ごとに、六万千六百円を超えない範囲内で政令で定める額に一請求項につき四千八百円を超えない範囲内で政令で定める額を加えた額を納付しなければならない。
2.施行期日
令和4年4月1日
3.改正法の概要等
近年、審査負担の増大等により歳出が増加し、特許特別会計の財政状況が逼迫しており、特に、今後5年程度の歳出・歳入の見通しを踏まえると、今後のデジタル化に柔軟に対応するためにも、歳入全体に占める割合が大きい特許料・商標登録料の引上げが不可欠な状況になっておりました。他方、出願料・出願審査請求料については、具体的な金額を政令に委任しているのに対して、特許料等については具体的な金額を法定していることに起因して、柔軟性が低い状態であるところ、将来的に特許特別会計の収支に余力が生じた場合には、柔軟に料金を引き下げる等の対応を可能とすることが適切であると考えられます。
以上を踏まえ、特許料等を引き上げるとともに、金額の上限を法定した上で、具体的な金額は政令において定めることとされました。