交通事故被害者の方へのメッセージ
私は、5歳のときに、交通事故に遭いました。
自転車でバス通りを進行中、駐車してあった自動車が進路の妨げとなり、対向して走ってきたバスの後輪で右足を轢かれました。
私は、右足の甲の部分の皮膚が裂け、血まみれの骨が露出しているのを見て、意識を失いました。3日間、意識不明だったそうです。
病院のベッドの上で目覚めたときに、家族全員が心配そうに私の顔をのぞきこんでいました。
手術が成功したためか、それとも悪運が強いのか、育ち盛りだったのが良かったのか、分かりませんが、幸いにして大した後遺症も残らずにすみました。
このような体験を他人に話しても、なかなか分かってもらえるものではありません。
同情どころか、冷笑されたことすらあります。
交通事故から生還してきた私の役目は何だろうかと自問自答することがあります。
弁護士であれば、誰かのために何かをしたいと思って志した者が普通でしょう。
その意味で、私は特別ではありません。
ただ、できれば交通事故の被害者の方のお役に立てればと思っております。
もっとも、仮に依頼者の方が過大な期待を抱かれても、法律家としての私にできることは限りがあります。
裁判実務では、判例、損害賠償額の相場などがありますから。その意味では誤解なされないようにお願いいたします。また、ときには加害者の側に立って弁護をすることもあります(なお、損害保険会社の顧問は引き受けておりません)。
それらのことをご承知のうえでご依頼されるのであれば喜んで、少しでもお役に立てれば、と思います。